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[社説]現代家3世・鄭日宣社長の奴隷文書同様のパワハラマニュアル

[社説]現代家3世・鄭日宣社長の奴隷文書同様のパワハラマニュアル

Posted April. 09, 2016 07:15,   

Updated April. 09, 2016 07:21

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ネット上に公開された現代(ヒョンデ)オーナー家3世である現代BNGスチールの鄭日宣(チョン・イルソン)社長が作らせたA4用紙100枚分の遂行運転手マニュアルが社会的な憤りを招いている。マニュアルによると、運転手は鄭社長のトレーニングウェアを1時間内に下洗いをしなければならず、下着は軍隊で畳むように、3回畳んでバンドの方に丸めながら畳まなければならない。これは常識からみても、運転手がすべきことではない。この細かなマニュアルを守らなければ、そのたび、運転手は始末書をかかされ、減俸処分を受けなければならない。遂行運転手のマニュアルではなく、現代版奴隷契約といえる。

運転手たちは、「打たれるのが日常茶飯事だった」と打ち明ける。鄭社長の趣味はボクシングだと言われているが、運転手をサンドバック扱いしたのでは、という気がするほどだ。暴行事実の報道後、暴行は中止されたものの、暴言や人格卑下は依然変わっていない。充電の終わった携帯電話のバッテリーを切り離さず、水筒をアイスボックスに入れなかったという理由だけで、運転手らは反省文をかかされた。いくら金が最高とはいえ、人間性の出来合いがこれほどとは、ほんとうに嘆かわしいばかりだ。

運転手らは、「社長から早く行くように」と言われた時は、全ての信号や車線、交通ルールは無視して走ると証言している。マニュアルには、「早く行くようにというご指示があれば、危険でない範囲内で信号や車線、スピード出しすぎの監視カメラ、バス専用車線を無視して、目的地まで到着するのが優先だ」と赤い文字で書かれている。罰金は会社費用として処理され、罰点は運転手につけられただろう。

鄭社長は、鄭周永(チョン・ジュヨン)現代名誉会長の4番目の息子である故鄭夢禹(チョン・モンウ)現代アルミニウム代表の長男であり、先祖のおかげで経営者ポストに就いた「金の匙」といえる。鄭社長の逸脱は、未成熟な人格が選民資本主義と出会った時、どのような結果が出るかをよく示している。鄭代表は、会社創立50周年を迎えた今月7日のビジョン宣言式で、「新しいビジョンを樹立する間、わが社の中心は『客』であることに気付いた」と語った。最も近くで働く職員すらまともに待遇しない人が、どうして客をパートナーとしてもてなすというのか理解できない。



정성희기자 チョン・ソンヒ記者 shchung@donga.com