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\青春の六畳部屋

Posted March. 20, 2018 08:49,   

Updated March. 20, 2018 08:49

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「窓辺に夜の雨がささやき六畳部屋は他人の国」で始まる詩人・尹東柱(ユン・ドンジュン)の「たやすく書かれた詩」は、尹東柱が25歳の時、日本の立教大学留学中に書いた。日本による植民地支配期、植民地の大学生の苦悩と克服の意志が表れる詩だ。六畳部屋は六枚の畳が敷かれた小さな部屋の意味で、最近の基準で言えば9.9平方メートルにも満たない部屋だ。今でも多くの大学生が六畳の大きさの賃貸部屋で植民地青年のように学業を続けている。

◆新学期のたびに大学街は部屋探しで奔走する。机だけを置いて一人しか横になれないワンルームは、ソウルの主要大学周辺では保証金1000万ウォンで50万ウォンの家賃でも探すことが容易でない。昨年、ソウル市の統計を見ると、ソウル所在の大学在学生のうち地方出身者が10人中3人だ。しかし、大学や地方自治体などが建てた寮でリーゾナブルな価格で気楽に過ごせる地方出身の大学生は10.9%にすぎない。

◆寮をもっと多く建てて、収容率を高めることが現実的な代案だ。大学教育研究所の昨年の資料によると、4年制大学の寮の収容率は21%、特に首都圏の大学は16%だった。しかし、寮を作ろうとしても、近隣住民の反発に遭うのが常だ。高麗(コリョ)大学は2013年から1100人規模の寮の新築を推進したが、住民の反対を意識した区庁の承認拒否で5年間足踏み状態だ。賃貸収入の減少やそれによる不動産価格の下落を憂慮する家主のためだ。総神(チョンシン)大学や漢陽(ハンヤン)大学、弘益(ホンイク)大学などソウル市内の6ヵ所で住民との葛藤(衝突)で寮の新築計画が頓挫した。

◆低所得層の間で広く知られた「家賃難民」という新造語がいつのまにか大学街まで広まった。両親が金銭的に余裕があったり、ソウルに家があったりする学生とそうでない学生の生活の質の差は広がっている。住居費のためにアルバイトの時間を増やすと学業に専念できず、卒業と社会進出にも影響を及ぼす。格差の悪循環が繰り返される。「生きるほど赤字」という青春のため息をいつまで聞かなければならないのか。

吉鎮均(キル・ジンギュン)論説委員leon@donga.com


吉鎭均 leon@donga.com