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中国のナンバー2、王岐山

Posted March. 19, 2018 07:42,   

Updated March. 19, 2018 07:42

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中国の習近平国家主席は17日、全国人民代表大会(全人代)で国家主席に、習氏の右腕である王岐山氏は国家副主席に選出された。王氏は昨年まで中国の集団指導体制を構成する政治局常務委員7人の1人だった。「政治局常務委員は68歳が定年」という慣例によって引退したが、5ヵ月ぶりに帰ってきたのだ。全人代で7人の政治局常務委員の隣に並んで座り、慣例にない事実上の「第8の政治局常務委員」であることを明確にした。

◆スターリンにはベリヤがいた。「スターリンの犬」と呼ばれた。スターリン時代の残酷な粛清は、ベリヤが主導した。習氏には王氏がいる。習氏と同じ太子党出身で5年先輩の王氏は「習近平の死神」と言える。王氏は、習主席1期の党中央規律検査委書記を務め、腐敗清算を理由に周永康氏ら習氏の政敵を除去した。集団指導体制を破って毛沢東時代の単一指導体制に戻るうえで決定的に貢献した。

◆王氏は選出された後、習氏とだけ握手し、李克強首相とは握手をしなかった。ナンバー2は李氏ではなく自分だと誇示したのだ。習氏は2970票の満場一致で選出された。王氏は反対票が1票出た。反対票の数字まで組む全人代だ。習近平長期政権を可能にした憲法条項が反対票2票出たのと比較すると憲法より上だ。王氏は、憲法宣誓をした後、拳を演壇に振り下ろした。王氏は米国の政治ドラマ「ハウス・オブ・カード」のファンだ。ドラマの」主人公が強さと決意を示す時、テーブルを2回叩くのをまねたという見方もある。

◆毛沢東時代には周恩来というナンバー2がいた。江沢民時代には胡錦濤という後継者、胡錦濤時代には習近平という後継者がいた。習氏が後継者を作らないのは毛沢東と似ている。ナンバー2だけが可能な時代だ。周恩来は外交を担った。王氏も外交を担い、習近平長期政権の土台を固めると見える。中国のタフな「崛起」外交が目に見える。韓半島情勢にも少なからぬ影響を及ぼすだろう。


ソン・ピョンイン論説委員 pisong@donga.com