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「北核の大きな輪を断つ」という大統領府、韓米協力の刃を研がなければ

「北核の大きな輪を断つ」という大統領府、韓米協力の刃を研がなければ

Posted March. 15, 2018 08:04,   

Updated March. 15, 2018 08:04

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大統領府関係者は14日、北朝鮮核問題の解決策と関連して「もっと大きな輪を断つことで他の問題が自動的に解決されるような方式に進まないだろうか」と話した。4月末の南北首脳会談で、韓国戦争の終戦宣言と平和協定締結を議論したり、非核化プロセスと制裁緩和を結びつけるなど様々な構想が政府内外で出ていることについて大統領府の立場を聞いたところ出た反応だ。北朝鮮核問題を複雑にからまった「ゴルディアスの結び目」にたとえ、一つ一つほどくよりも一刀両断の大胆な方法になるという話だ。

長年の難題である北朝鮮核問題の解決に向けて大胆かつ創意的なアプローチは必要だ。国家間の最高指導者が会う首脳会談が開かれるため、すべての事案がテーブルに上がることができ、包括的な合意がなされる可能性がある。このような構想は、全て過去に議論され推進されたものでもある。2007年の南北首脳会談の合意にも「3ヵ国または4ヵ国の首脳が会って終戦を宣言する問題」が含まれた。これに先立ち2000年の米朝共同コミュニケにも、「韓国戦争を公式に終結させる様々な方法」が言及されている。しかし、これらすべての前提である北朝鮮の非核化の履行約束が守られず、無為に終わった。

政府は、4月の南北首脳会談、5月の米朝首脳会談で北朝鮮の非核化の完了とともに平和協定の締結、米朝国交正常化を同時になす大きな枠組みの合意を生み出すという構想のようだ。中国が主張してきた解決方法の「双軌並行」でもある。しかし、そのような合意にもかかわらず、非核化履行の検証過程でいつも頓挫した過去を振り返らなければならない。北朝鮮の完全な非核化を誘導するための「アメ」も重要だが、約束を破らないよう締めつけて督促する「手綱」と「ムチ」もなくてはならない。政府が果たしてそのような対策を用意しているのかは疑問だ。

一方、米国はすでに北朝鮮との厳しい交渉を予告している。トランプ米大統領は13日、ティラーソン国務長官を更迭し、ポンペオ中央情報局(CIA)長官を国務長官に指名した。これまで米朝首脳会談の実現を水面下で主導したポンペオ氏は、過去に金正恩(キム・ジョンウン)政権の追放まで示唆した対北強硬派だ。そのような人物を前面に出し、トランプ氏は「(米朝首脳会談で)肯定的なことが出てくることを願う」と期待を示した。最大の圧力の基調を維持し、満足できる結果を出すという北朝鮮へのメッセージだ。

核問題の解決策で南北がいかなる合意をしても米国の同意がなければ無為に終わるほかない。北朝鮮もそのような合意には手を引いてしまうだろうし、すべての負担はそのまま韓国が負うことになる。今回の南北首脳会談では、北朝鮮の非核化の意志を繰り返し確認し、履行の約束を取り付けることが優先されなければならない。そうしてこそ続く米朝首脳会談を通じて後戻りのできない合意が可能だ。いつよりも韓米間の緊密な政策共同歩調が重要な理由でもある。