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「釜山地震」怪談、ギャンブルサイトのプロモーションだった

「釜山地震」怪談、ギャンブルサイトのプロモーションだった

Posted April. 19, 2017 08:25,   

Updated April. 19, 2017 08:26

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「リアルタイムでの釜山(プサン)の海の状況、津波の兆候」「釜山にカラスの群れが出没、本物の地震の前兆か?」

昨年7月、釜山は地震の恐怖にざわめいた。ソーシャルネットワークサービス(SNS)を通して急速に広まった2つの書き込みがその発端となった。浜辺まで上がってきてバタつく魚の群れ、空を覆ったカラスの群れの映像を、それぞれ証拠として示した書き込みが起こした怪談は、毒キノコのように広がっていった。

これに先立って同月5日、蔚山(ウルサン)近くの海岸で、マグニチュード5.0の地震が発生したのに続き、21日、釜山では原因を知らない悪臭が立ち込めて、市民からの通報が殺到した。普段なら不合理ないたずらで片付けられるはずの書き込みが、「本当に大地震が来るのかな」と耳寄りに聞こえた理由でもあった。

しかし、このSNS上での書き込みは、緻密に企画された偽ニュース性格の「広報物」だった。

釜山地方警察庁サイバー安全課は18日、インターネットの違法スポーツ賭博サイトのプロモーションのために虚偽事実を流布した容疑(電気通信基本法違反など)で、このサイトの広報チーム長であるイ某氏(25)を拘束し、キム某氏(25)をはじめとする3人を在宅起訴した。

フィリピンに事務所を構えている彼らは、書き込みの下段にギャンブルサイトを紹介する文とサイトにリンクされるSNSアカウントを入れて宣伝した容疑が持たれている。彼らが使ったカラスの群れ、魚の群れの映像は、数年前に蔚山と慶北蔚珍(キョンブク・ウルジン)で誰かがそれぞれ撮ってインターネットに掲載したものだった。

彼らは、犯行のためにフォロワーが数万人であるSNSアカウントを購入した。また、自ら複数のNSアカウントを作って、全方位で「フォロー」をした。その結果、カラスの群れの映像は、SNS上でのクリック件数が200万件に達した。

一方、国民安全処、環境部などの官民合同調査団の調査結果、当時の悪臭は、都市ガスに注入される附臭劑(ガスに入れてにおわせることで、ガス漏れなどを気付かせる物質)のために発生したことが確認された。



부산=강성명기자 釜山=カン・ソンミョン記者 smkang@donga.com