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巨済から高興まで…483キロの海岸観光道路が作られる

巨済から高興まで…483キロの海岸観光道路が作られる

Posted February. 28, 2017 08:43,   

Updated February. 28, 2017 08:44

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スペイン・アンダルシア地方のマラガ州は、長さが339キロに及ぶ地中海海岸道路で有名だ。「太陽の海岸(Costa del Sol)」と言われているここには、年間約1800万人の観光客が訪れる。このおかげで、アンダルシア観光産業売上の35%を占めるほど、地域経済に及ぼす効果が大きい。

政府が27日、「第11回貿易投資振興会議」で、全羅南道高興郡(チョンラナムド・コフングン)と慶尚南道巨済市(キョンサンナムド・コジェシ)とを結ぶ南海岸広域観光ルートの開発計画を示したのは、造船業不況などで低迷している地元経済を、観光産業で蘇らせようという趣旨だ。ソウル(78.7%)と済州(18.3%)に偏っている外国人観光客を分散させる、韓国の代表観光ブランドを開発するという意志も盛り込まれている。

●巨済から高興までの483キロの「藍色のうねり道」

このプロジェクトの核心は、観光客が長く滞在する「滞在型観光」コースを開発することにある。コースに含まれている慶南統営市(トンヨンシ)と全羅南道麗水市(ヨスシ)は、すでに韓国国内では人気が高い。しかし、周辺地域に移動するのに交通が不便だったり、連携商品が足りず、1ヵ所だけ滞在してから去ったりする場合が多かった。

政府は、このコースで道路が寸断された4ヶ所は、橋を建設して総延長483キロの仮称「藍色のうねり道」を造成する。海岸に沿って造成されたノルウェーの国立観光道路(2059キロ)のように、海と漁村、芸術作品などを楽しめるテーマ型観光コースを作る。閑麗水道(ハンリョスド)と複数の島々を結ぶクルーズや航空ツアーを一緒に活性化させて、多様な見どころを造成する。

ここには都市再生の意味も込められている。統営と巨済、慶南河東郡(ハドングン)などには、造船所が廃業となったり、建設計画が白紙化されたりしたところが多い。人口の高齢化により、廃校となったところも増えている。政府は、これらの敷地を宿泊施設などの観光インフラとして活用するという。造船業の衰退後、大型クレーンのあった場所に住商複合ビルを建設して、スタートアップの中心都市に生まれ変わったスウェーデンのマルメが良い例といえる。しかし、乱開発を巡る懸念も少なくない。特定観光商品が人気を集めれば、各地方自治体ではその模倣に追われて、地域の特色を失いかねないという指摘だ。2010年に始まった「南海岸のサンベルト」事業後、海岸には宿泊施設が雨後の竹の子のように建設されている。民間の参加や予算不足で目立った成果も出せずにいる。

●エコカーインフラを拡充…大手スーパーでは手作りビールを販売

今回の対策には、国立公園などの山岳地帯を観光資源として開発する内容も盛り込まれた。ロープウェイ事業を促進するため、事業者が自治体だけに許認可書類を提出できる「ワンストップシステム」が構築される。今までは、自治体と関係省庁からそれぞれ許可を得なければならず、事業推進が難しいという指摘が多かった。大都市周辺の森林資源を活用するため、北漢山(ブクハンサン)などの国立公園に、キャンプ場を造成する案も推進される。

国土部と産業通商資源部などは、エコカーインフラの拡充に乗り出す。2025年までに、全国に水素・電気自動車の電気スタンドを備えた複合休憩所200ヵ所を造成し、高速道路の通行料を2020年まで最大50%割引する案も、今年第3四半期(7〜9月)に発表する。

手作りビールなどの小規模事業者が作ったビールを、大手スーパーや一般スーパーで販売できるように関連規制を緩和し、低所得層の一人暮らしの高齢者のための公共シルバー住宅を、2022年までに5000戸を供給する。



朴星民 min@donga.com · 千浩晟 thousand@donga.com