Go to contents

問題が起きれば最悪の状況を想定、ひょっとして私も

問題が起きれば最悪の状況を想定、ひょっとして私も

Posted February. 18, 2017 08:27,   

Updated February. 18, 2017 08:27

한국어
「ある出来事が起きれば、常に最悪の状況を先に考えます」、会社員のクォン氏(33)は、普段から心配事が後を絶たない。クォン氏について周りの人たちは慎重な性格だと言うが、クォン氏は、「このような性悪のため、ストレスを受けているが、なかなか直せない」と打ち明けた。

何事にも最悪の状況から先に考える習慣について、心理学では「認知的誤謬」と定義している。最悪の状況が起きるという根拠もないのに、現実を否定的に解釈するからだ。このような認知的誤謬に陥っている国民が、10人中9人(90.9%)もいるという研究結果が出た。

17日、韓国保健社会研究院の「韓国国民の健康行動と精神的習慣の現状と政策対応」と題した報告書によると、韓国国民の精神的習慣のうち、最も一般的なタイプが認知的誤謬であることが分かった。これは、人々が無意識のうちに行う行動や考え、態度、情緒などを「精神的習慣」と定義し、そのタイプを6つに分類後、12歳以上の1万人に対してアンケートを行った結果だ。

認知的誤謬の細部類型としては、△破局化(最悪の状況を考えること)、△二分法的思考(世間を白黒論理で眺めること)、△個人化(すべての現象が自分と関連していると考ええること)などがある。国民の大多数が持っているほど一般的習慣だが、その度合いがひどければ、対人関係に問題が生じたり、ストレスや憂鬱感を煽って、精神健康に害を及ぼすこともありうる。

過去の誤りやミスを繰り返して思い浮かべる精神的習慣(反芻)を持っている人は、10人中8人(82.4%)だった。過度に心配する習慣(心配)を持っている人も、70.8%にのぼった。このほか、△自分は価値のない人間だとおもう「自分に対する否定的思考」が60.1%、△難関に直面すれば回避しようとする「自己逃避」が48.2%、△未来に希望はないと思う「無望」が47.6%などだった。

このような否定的精神習慣は、一般人よりはうつ病や不安障害などを持つ精神疾患者らに、より目立っていた。特に、精神疾患者は一般人に比べ、△自分に対する否定的思考、△自己逃避、△無望の3つのタイプの精神的習慣を持つ割合がさらに高かった。ひどければ、薬物やアルコール依存症、自殺につながる可能性があるので、専門家の助けを受けるのが良い



金鎬卿 kimhk@donga.com