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「応答せよ1988のマンション」作りに乗り出したソウル市のユニークな挑戦

「応答せよ1988のマンション」作りに乗り出したソウル市のユニークな挑戦

Posted January. 07, 2016 07:26,   

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とあるケーブル放送局の人気ドラマ「応答せよ1988」は、今はなかなか見られない「街共同体」がその背景となっている。1988年、ソウル道峰区雙門洞(トボング・サンムンドン)のとある町で、隣り合わせに住んでいる登場人物たちは、隣人の子供の成績や性格はもとより、その日の夕食のおかずのことまで知っていて、お互いに助け合いながら暮らしている。

索漠と断絶された構造となっている都心のマンションでも、このような共同体を作ることができるだろうか。ソウル市がマンションの中の町共同体を再生させるための実験「ホットライン」を推進する。6日、ソウル市の関係者は、「隣人が一緒に参加する多様な課題を通じて、マンションでも隣人の『匙の数まで知っていた』かつての共同体を蘇らせるべきだという趣旨で、上半期中にプロジェクトを開始する計画だ」と明らかにした。

国土交通部が昨年4月に発表した住居実態調査によると、韓国国民のマンション居住率は、半分(49.6%)に上る。一戸建て(37.5%)より一際多い。今回のプロジェクトは、マンションの入居者たちがお互いに知り合っていく過程の中で心を開けるよう、一緒にミッションを遂行するやり方で行われる。その対象は階間騒音でトラブルが起きる危険が最も高いマンションの「ハンライン(一つのライン)」だ。例えば、10階建てのマンションでは、101号から1001号までが一つのチームになる。「ホットライン」というプロジェクト名も、ここから想起した。

挑戦課題は多岐にわたっている。「隣人クイズ」は、上の階の子供がどこの学校に通っているか、下の階のご主人は、どんな仕事をしているかなど、かつて、町共同体なら当然知っていたはずの内容を尋ねる課題だ。この課題を準備するためには、隣人同士がお互いを紹介し、交流しなければならない。また、各自が保有している本を隣家にリレーで届ける「本リレー」や、団体でのチェギチャギ(バドミントンのシャトルに似たジェンズを蹴りあうゲーム)などの課題を通じて、相互の趣向を共有し、親睦を図ることができる。

階間騒音でトラブルが起きた上の階の下の階との「一日だけお互いに家を変えて暮らす」などの課題もある。立場を変えて相手のことを考えてみるという趣旨だ。また、各自がおかずを一品ずつ持参して、帰る時は10品の料理を持ち帰る「おかずバイキング」、家庭菜園や工房、図書館など、住民の便益施設を直接参加して作るDIY(Do it yourself=ユーザーが自ら作るという意味)」などの協力課題も用意されている。

ソウル市・町企画チームのキム・ジョンヨル・チーム長は、「単に町共同体を再生させるべきだというキャンペーンからさらに進んで、興味深く参加できるプロジェクトを作るため、様々な対策を企画している」と話した。