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理想から現実に…バービー、多様性を抱く

理想から現実に…バービー、多様性を抱く

Posted March. 09, 2019 08:24,   

Updated March. 09, 2019 08:24

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「あなたは何にでもなれる(You can be anything)」

今日(9日)で60歳の誕生日を迎えたバービー人形に込められた哲学だ。1959年、世界にバービー人形を披露した玩具会社マテルの代表ルース・ハンドラは、「『少女は、願うものは何にでもなれる』『女性に選択権がある』という事実をバービーが代弁する」と語った。

いつの間にか還暦になったバービーが伝えるメッセージは、今も有効だ。非現実的なスタイルで、美の基準を歪曲したという批判もあるが、バービーは女性の無限の可能性にスポットライトを当てることに注力することで、このような批判に対抗している。

●バービーのメッセージ「冒険はドキドキする!」

マテルは、昨年「ドリーム・ギャップ・プロジェクト(dream gap project)」を披露した。少女たちが感じる性差別のギャップ(gap)を減らすためのコンテンツを制作するという計画だ。マテルは、米国内でバービー一個が売れるたびに1ドルずつを寄付して、ドリーム・ギャップ・プロジェクトファンドを造成し、女性たちの可能性を妨げる社会的障害に関する研究も進めている。

実は固定された性の役割を超えようとするのは、これまでバービーが成し遂げた意味ある成果だ。様々な服装のバービーキャラクターで間接的な「職業体験」をすることで、女性のさまざまな職業への挑戦を自然に受け入れられる雰囲気を造成した。バービーの職業変遷は興味深い。1960年代は看護師、スチュワーデスなど、女性の割合の高い職業のバービーを主に発表したが、1973年に外科医バービーが出たことで、変化の雰囲気が感知された。80、90年代は最高経営責任者(CEO)、パイロット、警察官など、男性領域と思われていた職業の服装を着始めた。最近もカーレーサー、コンピュータエンジニアなど、バービーの挑戦は続いている。マテルは、バービー誕生60周年を迎えた今年、天体物理学者、極地海洋生物学者、昆虫学者など、科学者バービーを出している。女性が相対的に少ない科学分野に少女たちの関心を誘導するためだ。

マイアミ大学英文科のシェリー・アーネスト教授は、「赤ちゃんの人形は、女の子たちに母親になることが自然な役割だという考えを持たせた」とし、「バービーは、女の子に様々な職業を探求してみなさいと勧め、冒険をすることは楽しくてときめくことだ教えた」と説明した。

●肥満気のバービー、車椅子のバービー…多様性を受け入れる時代

マテルは、少女たちに手本となるロールモデルも人形で製作して披露する「モアロールモデルス(more role models)」プログラムも進めている。世界的な女性画家であるメキシコのフリーダ・カーロ、平昌(ピョンチャン)五輪金メダリストである韓国系米国人のスノーボード選手クロエ・キムの人形などを作った。これらの人形を指す名前は「シェアロ(Shero)」。女性英雄という意味だ。21世紀に話題になったフェミニズムを反映した試みだ。淑明(スクミョン)女子大学経営専門大学院の徐鏞求(ソ・ヨング)院長は、「最近、企業の倫理意識や企業の社会的責任(CSR)が重要なだけに、このような動きはさらに強まるだろう」と予測した。

議論もある。バービー人形の職業を通じて、果たして女性たちが実際に該当職業への心理的壁を崩しているのかということだ。職業の現実を正しく反映していないという批判もある。先月披露した昆虫学者のバービーは、服に泥水一つおらず、実際の昆虫学者の生活とは程遠いという指摘を受けた。

バービーを最も悩ませてきた批判は、美しい白人女性を美の基準に立てたという点だ。これを解消しようと、マテルは黒人を含む有色人バービーを披露し、2016年はぽっちゃりバービー、背の低いバービーなど、より現実的なプロポーションの人形を発売した。先月は車椅子に乗ったバービー、義足をつけたバービーを披露した。

マテルの戦略は成功した。デジタルエンターテイメント商品が増え、玩具市場が萎縮する傾向にあるが、バービーの売上は、昨年第1四半期(1~3月)の売上が前年比24%以上伸びた。バービーはまだ人気を博している。玩具産業のコンサルティング会社「グローバル・トイ・エキスパート」の代表であるリチャード・ゴットリーブは、「子供たちが持って遊ぶ人形を通じて、より現実的な容姿を経験することを望む親たちがバービーの購入に二の足を踏んだが、最近、バービーの変化に呼応したのだ」と分析した。


金志映 kimjy@donga.com · 姜泓求 windup@donga.com