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盗まれた扶安堂山の石鴨像、16年ぶりに帰郷

盗まれた扶安堂山の石鴨像、16年ぶりに帰郷

Posted March. 06, 2019 08:15,   

Updated March. 06, 2019 08:15

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全羅北道扶安郡(チョンラプクト・プアングン)扶安邑東中里(トンジュンリ)の東門アン(トンムンアン)の入り口では、朝鮮中期から300年間、守護神として村を守った堂山(タンサン、石で作られた棒)が出迎える。高さ3メートル以上の堂山の上には、縦59センチ、横29センチの大きさの「石鴨」像が置かれていた。村の人々は、扶安邑の主山である城隍山を眺める石鴨像の前で、毎年小正月に「堂山祭」を行い、平安と豊作を祈った。

しかし、2003年3月、石鴨像が姿を消した。誰かが盗んだとみられたが、確認する術はなかった。村の人々は翌年、新しい鴨像を置いたが、05年から堂山祭という村固有の祭りまでなくなってしまった。

16年間、姿を消した「扶安東門アン堂山」(国家民俗文化財第19号)の石鴨像が最近、故郷に戻ることになった。文化財庁は、石鴨像を見つけ、5日に東門アンの村で返還式を行ったと明らかにした。文化財庁のチェ・ウンリョン鑑定委員は、「堂山と鴨の組み合わせは非常に独特だ。石鴨像の発見は伝統文化の継承という点で価値がある」と説明した。

石鴨像の帰郷は、文化財庁の事犯取締りチームの粘り強い捜索のおかげだった。15年に盗難の通報を受けた事犯取締りチームは、盗品の売買や石像を扱う商人などに目をつけ、石鴨像の行方を追った。そして先月初め、身元の分からない中年男性から電話を受けた。「忠清北道鎮川(チュンチョンプクト・ジンチョン)から清州(チョンジュ)に向かう丘であるチャッコゲに石鴨像がある」という内容だった。事犯取締りチームは、山の中腹に人工造形物であるホドリの彫刻が置かれているのを不可解に思って捜索し、石鴨像を発見した。

文化財庁事犯取締りチームのハン・サンジン・チーム長は、「捜査の網が迫ったため、窃盗犯が連絡したとみえる」とし、「警察と協力して犯人を必ず検挙する」と意欲を示した。


柳原模 onemore@donga.com