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正社員ストの国民銀行、顧客対応で「申し訳ありません」は非正規職

正社員ストの国民銀行、顧客対応で「申し訳ありません」は非正規職

Posted January. 14, 2019 08:33,   

Updated January. 14, 2019 08:33

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「正社員たちがストをするのになぜ私たちが『申し訳ありません』を繰り返さなければなりませんか」

KB国民(クンミン)銀行のコールセンターで働く40代の女性職員A氏は8日、労働組合の1回目のスト突入の前後に殺到した抗議電話にみじめさを感じたという。顧客らはA氏に対して、「暑いとき涼しく、寒い時は暖かいところで働きながらストをするなんてわがまますぎる」「私たちが払った利息でお金を儲けているのにいったい何のまねか」という批判を吐き出した。A氏は、東亜(トンア)日報の記者に対し、「我々は給料155万ウォン受ける派遣社員だ」とし、「年俸が1億ウォンに迫る正社員たちのストのせいで、通常より20〜30%も増えた電話に出るため、トイレにもろくに行けなかった」と話した。

国民銀行の組合がスト強行後、そのとばっちりを受けたコールセンターの従業員、ガードマンなどの非正規職・派遣社員の苦情が注目を集めている。彼らの賃金と処遇は劣悪だが、平均年俸が9100万ウォンの正社員のストライキ収拾に苦労している。

とある営業店で働く20代の男性ガードマンのB氏は、「彼らのために、私たちがお客様にお餅や飲み物を提供しながら頭を下げなければならないのに、どうしてストに行けるのか分からない」と愚痴をこぼした。彼は、「正社員たちが忙しければ、私たちがその仕事を代わりにする時もあるが、その成果は正社員の名前で記録される」とし、「成果は一緒に作るのに、正社員の労組だけが権利を主張するのでくやしい」と付け加えた。

電算担当者も、ストライキ当日は急務に追われた。営業店の人手が減ったことで、非対面取引件数が増えると予想されたからだ。電算担当職員のC氏は、「非正規職、無期契約職がほとんどである情報技術(IT)部門の従業員が、正社員の後始末をするような気がしてならなかった」と打ち明けた。

今回のストを機に、労働組合は銀行で働く非正規職・派遣社員の勤務実態にも目を配るべきだという声が出ている。与党「共に民主党」の金炳旭(キム・ビョンウク)議員が金融監督院から提供を受けた資料によると、昨年9月基準で韓国国内都市銀行6行が直接・間接的に雇用した期間制・派遣社員は2万人に達する。直接雇った期間制職員は3398人、人材派遣業者を通じて間接雇用した職員は1万6943人である。全体労働者(8万4561人)の24%を占めている。しかし、銀行圏の組合は正社員の権益だけのために存在するという指摘が多い。

国民銀行で非正規職として20年間働いたC氏は、「組合の執行部は、私たちから組合費を取り、私たちを大切にするふりばかりする」とし、「執行部は非正規職労組員の処遇も保護しなければならない」と主張した。


チョ・ウンア記者 キム・ヒョンミン記者 achim@donga.com · kalssam35@donga.com