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体によくあるカビが脳に浸透して認知症を誘発

体によくあるカビが脳に浸透して認知症を誘発

Posted January. 05, 2019 07:47,   

Updated January. 05, 2019 07:47

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喘息を引き起こすカビが、血液や空気を通じて脳に浸透して認知症を引き起こす可能性があるという研究報告が出た。米国ベイラー医科大学のデビッド・カリー教授チームは、人体によくあるカビが哺乳類の脳に浸透して、記憶力が低下したり、認知症が現れる現象を動物実験で明らかにした。研究結果は、国際学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」の4日付に発表された。

カリー教授チームは、口と腸によく生息する「カンジダアルビカンス」というカビを、マウスの血管に注入した。その結果、脳に異物が入ることを防ぐ血液脳関門(BBB)をカビが通って脳に炎症を起こした。カビが脳に入ると、脳の中の異物を除去する「警察」の働きをする免疫細胞が取り掛かって駆除する。この過程で、かさぶたのように固まった老廃物が形成され、これが記憶力など脳の認知機能を低下させるという。このカビは空気中にあるが、脳に入る可能性がある。

カリー教授は、「カビはアルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症などの複数の神経疾患の発症と関連がある可能性が高く、発症過程と治療方法について研究する計画だ」と明らかにした。


ユン・シンヨン東亜サイエンス記者 ashilla@donga.com