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京釜高速道路のソウル市区間の制限速度を下げる

京釜高速道路のソウル市区間の制限速度を下げる

Posted May. 17, 2018 08:41,   

Updated May. 17, 2018 08:41

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ソウル市が、京釜(キョンブ)高速道路の市区間の制限最高速度を、現在の時速80キロから60キロに下げることを推進する。実現すれば、自動車専用道路の制限速度が都心の一般道路と同じになる初事例となる。市区間は、漢南(ハンナム)橋の南端~良才(ヤンジェ)インターチェンジの6.86キロだ。

16日、ソウル市とソウル地方警察庁によると、市は先月末、京釜高速道路の市区間のうち、漢南橋の南端~瑞草(ソチョ)インターチェンジの4.3キロ区間で制限速度を下げられるかどうかの検討を要請した。ソウル警察庁は、速度引き下げの妥当性を検討している。

この区間は2002年、高速道路の指定が解除されて、その管轄権が韓国道路公社からソウル市に渡された。法的には、ソウル市の自動車専用道路だ。制限速度が時速80キロである理由だ。

ただし、市は瑞草インターチェンジ~良才インターチェンジの区間は時速80キロのままにする方針だ。良才インターチェンジの南の韓国道路公社管轄区間の制限最高速度が時速110キロであることを考慮した。

市が16年ぶりに速度引き下げに乗り出したのは、夜間のスピード出しすぎ車による騒音が最大の要因だ。この区間の両側の瑞草区の大型マンションから、騒音被害を訴える苦情が相次いだ。車の騒音は速度に比例して大きくなる。道路とマンション団地との間に高さ4.5~11メートルの防音壁があるが、20階以上は無用の長物だ。

交通事故の危険が減ることも、制限速度引き下げを推進する重要な理由だ。市が昨年測定した結果によると、市区間の平日午後11時~翌日午前6時の車両の平均速度は時速80キロを超えた。深夜0時から午前5時までは、時速90キロを超えた。実質的にすべての車両がスピードを出しすぎたことになる。この区間は、夜間にバスや貨物車の通行も多い。途中に盤浦(パンポ)と蚕院(チャムウォン)インターチェンジがあるので、通行量がなおさら多い。

夜間だけではない。昼間にバス専用車線である1車線で高速バスターミナルと南部ターミナルを行き来する高速バスと市外バス、首都圏の各地に向かう広域バスが出入りを繰り返す。この過程で、突然の割り込みが頻繁に行われ、車線逸脱も多い。1車線で走行するバスが時速60キロで運行すれば、運転者も突発状況により的確に備えることができる。

制限速度を下げても、運行所要時間はそれほど大幅に伸びないことが分かった。時速80キロで市区間を走るのに3分12秒がかかっていたものが、約1分間伸びるだけだ。

チャン・テクヨン三星(サムスン)交通安全文化研究所首席研究員は、「市区間は、昼間は渋滞がひどく高速道路の機能を失った。制限速度を下げても大きな不便はない」とし、「制限最高速度が時速60キロである漢南橋との連続性や漢南橋と出会うポイントが曲線区間であることなどを考慮すると、運転の安全性を強化するものとみられる」と語った。

これまでソウル市は、市内の自動車専用道路の制限最高速度を、ほとんど時速80キロとした。内部循環路の吉音(キルウム)、弘済(ホンジェ)区間のようにカーブの激しい区間のみを、時速70キロに定めただけだ。

しかし、市区間の制限速度引き下げ推進と共に、弾力性のある速度政策が必要だという意見が出ている。日本の東京首都高速道路は、カーブ区間の制限最高速度を時速40、50キロに指定している。

変数は、運転者の反発だ。ハン・サンジン韓国交通研究院国家交通安全研究センター長は、「オリンピック大路のように時速80キロである他の自動車専用道路との公平性、運転手やバス乗客などが経験する非効率の問題を克服しなければならない」と語った。


徐亨錫 skytree08@donga.com