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AI活用の遺伝子検査で将来羅患し得る希少疾患5000種を予測

AI活用の遺伝子検査で将来羅患し得る希少疾患5000種を予測

Posted May. 10, 2018 08:45,   

Updated May. 10, 2018 08:45

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たった一度の遺伝子分析で、将来どのような希少疾患にかかる可能性が高いかを知ることができれば、発症予防に大きく役立つだろう。このような夢のような想像を現実にする韓国内スタートアップがある。2016年11月、国内遺伝体分析企業「マクロジェン」から分社して誕生した「スリービリオン(3Billion)」である。スリービリオンが人工知能(AI)を活用して、遺伝子検査で得られたデータを分析し、希少疾患の関連性を予測するサービスを開発した。

最近、ソウル瑞草区(ソチョグ)にあるオフィスで会ったクム・チャンウォン・スリービリオン代表(37)は、「がんや糖尿病などと違って、希少疾患は遺伝子の影響が大きく、発症可能性の予測が可能である」と語った。スリービリオンが披露したサービスは、プラスチック容器に唾液を入れて送れば、8週間後に希少疾患関連の分析結果を知らせる方式である。計5000種類の希少疾患を診断することができる。この検査にかかる費用は100万ウォン。大学病院などで行う場合は、検査費だけでも少なくとも数百万ウォン、高ければ1500万ウォンもする。

スリービリオンの技術が希少疾患を診断できるのは、人ごとに異なる遺伝子変異を解析できるからだ。クム代表は、「人間の1個の細胞には、30億個の遺伝子があり、標準遺伝子地図と比較すれば、0.1%の変異が存在する。この変異がどのような病気と関連があるかをAIに基づいて予測するのが、私たちが持っている技術だ」と語った。スリービリオンは、30億個の遺伝子を収集・分析するという意味で決まった。スリービリオンは設立から2年足らずだが、すでに優秀な技術力を認められている。米国の希少疾患患者100人を対象にベータテストを行った結果、65%の患者から症状を誘発する遺伝変異が見つかった。これは、既存の25〜40%水準の希少疾患の診断成功率に比べて高い水準である。現在、韓国や米国など、国内外病院17カ所以上を研究パートナーとして抱えている。

スリービリオンの成長には、マクロジェンの支援が一役買った。マクロジェンは、塩基配列分析サービスなどを提供する国内第1世代のバイオベンチャー企業である。計4人の従業員のうち、クム代表をはじめとする3人がマクロジェン出身である。マクロジェン臨床診断部の門部門長だったクム代表は、4の診断製品を発売した経験がある。一つの製品だけに集中して成功させたいという思いで、分社を選んだ。

スリービリオンはゲノム(誘電体)を解読する過程をマクロジェンに委託している。クム代表は、「ゲノム解読実験機器や人員をすべて備えて開始するためには、追加で年間20億ウォンかかる」とし、「マクロジェンの支援を借りたおかげで、私たちはソフトウェアの開発だけに集中することができた」と語った。現在、スリービリオンの持分の約18%をマクロジェンが保有している。

スリービリオンは、6月中に中東市場で企業間取引(B2B)向け製品を披露する予定だ。下半期(7〜12月)は、企業と消費者間取引(B2C)製品もグローバル市場に出す計画だ。

クム代表の最終の夢は、スリービリオンを希少疾患の治療新薬を開発するプラットフォームに成長させることだ。10万件の希少疾患のゲノムを確保すれば、疾患を治療する新薬候補物質の発掘につなげることができる。クム代表は、「本格的にサービスを開始すれば、韓国内外から多くのデータを集めることができ、これによりサービスの精度を上げることができるだろう」とし、「2022年の企業公開(IPO)を目指している」と語った。


朴恩緖 clue@donga.com