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ソウルで初の小学校廃校の申請

Posted January. 01, 2018 09:44,   

Updated January. 01, 2018 09:47

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ソウルで児童定員の減少を理由に廃校を申請した小学校が初めて出てきた。教育分野に本格的に「少子化ショック」が押し寄せるという分析が出ている。

ソウル市恩平区(ウンピョング)にあるウンへ小学校は、昨年12月28日、家庭通信文を通じて、「この数年間、継続的な児童欠員により財政赤字が膨らんできた」とし、「正常な学校運営が難しいという判断に基づいて、法務法人からアドバイスを受けて、2018年2月末の廃校を決めた」と通知した。ウンへ小学校の在校生は現在235人で、定員(350人)の65.2%水準である。今年の新入生の志願者は、定員(60名)の半分である30人にとどまった。

2000年代に入って学齢人口が激減したことを受け、農・山・漁村を中心に、学校統廃合が行われた。その影響がソウルまで及ぼし始めたことになる。2011年以来、統廃合された小規模な小学校は211校に上る。

出生率が1.17に激減した2002年の小学生数は414万人だったが、15年後の2017年は267万人で、なんと150万人が減少した。ソウルの小学生数だけを見ても、今年は42万3000人で、同期間で30万人以上が激減した。一方、ソウル小学校数は2000年の532校から2017年は603校に増えた。

需要は減るのに供給は増える「需給不均衡」が深刻になり、ウンへ小学校のような事例が相次ぐだろうという見通しが出ている。恩平区の平均中位年齢(総人口を年齢順に並べた時に真ん中にいる人の該当年齢)は42.9歳で、ソウル市の平均中位年齢(41.5歳)より1.4歳が高く、ソウル25区のなかで高齢化の進行が速い区に挙げられる。

児童たちが自動的に割り当てられる公立小学校より、児童を直接募集しなければなら私立小学校から先に「少子化ショック」に見舞われている。ウンへ小学校は私立学校だ。周辺の公立小学校の児童数は、ヨンチョン小学校が328人、スリ小学校は541人、佛光(プルグァン)小学校は957人で、ウンへ小学校の児童数を大きく上回っている。

朴南基(パク・ナムギ)光州(クァンジュ)教育大学教授は、「英語没入教育を行う私立小学校を好む親が多かったが、小学校1、2年生の放課後授業時の英語授業が禁止され、今年の私立小学校の競争率が全体的に下がった」と話した。

特に今回の廃校決定は、保護者や児童、教職員の意見収拾をせずに学校財団が一方的に進めており、学校全体が大混乱に陥っている。ウンへ小学校は28日、西部教育支援庁に学校廃校認可申請をした後、家庭通信文でこれを発表した。すると、冬休みが始まった29日、教職員懇談会と保護者懇談会が招集された。学校が廃校されると、児童たちは転校しなければならず、教職員は職を失うことになり、学校全体がかなり動揺している。

ソウル市教育庁と西部支援教育庁は、直ちに廃校認可申請を却下した。西部支援教育庁の関係者は、「新入生と在校生全体保護者の同意があってこそ、実際に廃校が可能である」とし、「廃校するには、現在の新入生が卒業するまで、最大で6年がかかりかねない」とした。また、「財産処分及び教職員の雇用継承問題など、中長期的計画を補完するように指示した」と明らかにした。

保護者の半分以上は、「学校廃校に反対する」という連判状に署名した状態だ。市教育庁の関係者は、「現行法上、一人の在学生でも学校に通いたいという意思があれば、廃校はできない」とし、「学校を継続運営できる方案について苦心している」と話した。



禹慶姙 woohaha@donga.com · 林雨宣 imsun@donga.com