Go to contents

利敵表現物判決の「田植え」の絵も赦免?

利敵表現物判決の「田植え」の絵も赦免?

Posted December. 30, 2017 09:47,   

Updated December. 30, 2017 09:50

한국어

最高裁で利敵表現物という判決が下され、没収された申鶴澈(シン・ハクチョル)氏(73)の絵「田植え」(写真)を、法務部が国立現代美術館に委託管理方式で渡すことを決めた。

朴相基(パク・サンギ)法務部長官は29日の新年特別赦免を巡るブリーフィングで、「ソウル中央地検は2001年3月の『永久保存』の決定後、約17年間別途の処分なしに『田植え』の絵を保管してきたが、保管場所や方法が適切でなく、作品の一部が毀損されて、適切な処分が必要な状況だ」としたうえで、このように明らかにした。朴長官はまた、「国連人権理事会は2004年3月、韓国政府に『田植え』の返還を勧告し、申氏と民族美術人協会なども返還を要求し続けてきた。政府は、今回の「田植え」の処分案検討を通じて、国際社会の勧告、文化芸術界の要求、社会的関心と議論が合理的方向で決着がつくことを期待するとコメントした。法務部は、今回の措置は「田植え」を委託保管するだけで、展示しようとするわけではないと説明した。

「田植え」は、申氏が1987年に描いた作品である。絵の下には、農民たちが外勢を象徴するコカ・コーラと洋モクなどを海に吐き出す場面が、上には豊作を祝う姿が描かれている。検察は、この絵は北朝鮮を称える狙いがあると主張し、1989年、申氏を国家保安法違反で起訴した。最高裁は1999年、申氏に懲役10ヶ月を判決しながら「田植え」も没収するようにした。

この絵は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代も申氏に返したり、国立現代美術館に移管する案が検討された。しかし、裁判所が再審裁判を開いて既存の判決を無効にしない限り、不可能であると判断して白紙化された。

文在寅(ムン・ジェイン)政府の発足後、ソウル中央地検は法務部の指示で、「田植え」の返還を検討した。しかし先月、盧武鉉政府時代と同じ理由で、返還が不可能だと暫定結論を下した。

法務部の今回の措置は、法的論争を避けるために委託管理という折衷案を見つけたのだ。ソウル中央地検の関係者は同日、「田植えの絵の場所の変更は、永久保存している没収物の毀損防止のためのことだ」と話した。



黃炯? constant25@donga.com