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北朝鮮亡命兵、総参謀部直属の開城警務隊幹部の運転兵か

北朝鮮亡命兵、総参謀部直属の開城警務隊幹部の運転兵か

Posted November. 24, 2017 09:45,   

Updated November. 24, 2017 10:18

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「自由を求めて命を賭けた疾走」で世間の注目を集めた北朝鮮の亡命兵士は、北朝鮮軍総参謀部開城(ケソン)警務隊の大佐級幹部の運転手だった可能性が高いという。警務隊は、韓国の憲兵隊に相当する組織だ。

開城警務隊と北朝鮮の板門店(パンムンジョム)代表部の事情をよく知る、最近脱北して韓国入りした消息筋は23日、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「国連軍司令部が公開した映像を見て、この兵士が開城警務隊の大佐級幹部3人、参謀長、保衛部長、幹部部長のうちの一人の運転手であると感じた」と話した。

消息筋がこのように推定した根拠はこうだ。兵士が乗った車は板門店に入る前、「自由の橋」警戒所で最初の検問にかかった。その前の検問を通過してここまで来ることができるのは、板門店代表部か上級機関の開城警務隊の車しかない。消息筋は、「板門店幹部のうち、代表と副代表、政治部長が乗用車に乗るが、彼らの車は日産のパトロール」と語った。

したがって、幌屋根の小型四輪駆動車を運転する兵士が板門店代表部に所属する可能性は低い。また、板門店代表部所属の軍人は一般兵士の格好であっても、実際の正体は最精鋭将校だ。しかし、映像の兵士は、頭を丸めており、将校ではなく下士官の風貌だった。

板門店代表部の車両と同様の条件で、厳しい取り締まりを受けずに板門店への接近が可能な車両は、直属上級機関の開城警務隊の車両しかない。板門店代表部は創設以来、総参謀部直属として特別扱いを受けたが、2000年代後半に開城警務隊に所属となった。開城警務隊も元々は開城警務部だったが、開城工業団地の拡大で韓国人との接触が増えて統制を強化する必要性が高まったことで、2009年頃に開城警務隊に昇格した。警務隊隊長と政治部長も将軍級が務める。将軍級には日産のパトロールかパラディンが提供される。

消息筋は、「兵士が乗っていた車は、北朝鮮が大佐級に支給する中国産四輪駆動車『シンビ』のようだが、開城警務隊でこの車に乗るのは、参謀長と保衛部長、幹部部長だけ」とし、「兵士が彼らのうち一人の運転手である可能性が高い」と話した。消息筋の証言どおり兵士が彼らのうち一人の運転手である場合、ハイクラスの情報を持って韓国に来た可能性が高い。

政府はまだ兵士の正確な所属や職責をメディアに明らかにしていない。国家情報院は16日、国会情報委員会全体会議で、「(兵士の)身分は下士級でJSA(板門店共同警備区域軍部隊)所属」と報告したと、与野党議員が伝えた。また、「兵士の所持品に特別なものはなかった。(銃撃の状況や身分など)具体的なことは本人に確認しなければならないが、今は意識がない状況だ」と付け加えた。



周成河 zsh75@donga.com · 崔瑀烈 dnsp@donga.com