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3ヵ月後に迫った平昌五輪、江原道はいま…

3ヵ月後に迫った平昌五輪、江原道はいま…

Posted September. 18, 2017 08:15,   

Updated September. 18, 2017 08:24

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水墨画のように広がる江原道(カンウォンド)の山を背景に、洗練した五角形の「平昌(ピョンチャン)オリンピックプラザ」スタジアムが姿を現した。ここは2018年2月9日から3月18日まで開かれる2018平昌冬季オリンピック・パラリンピック大会の最初と最後を飾る開会・閉会式場。スタジアムの外では、オリンピックの聖火が燃え上がる聖火台の工事が盛んに行われていた。工事現場の関係者は、「驚くべき開会式のパフォーマンスのために聖火台の形状は、外部に知らせていない」と話した。

3万5000人を収容できるスタジアムの内部には、すでにすべての座席が設置されている上、パフォーマンスが行われる舞台工事も行われている。スタジアムは工程を95%完了した状態。周辺の選手団の控室とスポンサー企業のパビリオン、放送運用敷地などの支援施設までを含めた工事は90%ができており、今年中に完成する予定だ。オリンピックを5カ月後に控えた14~15日に訪れた江原道は、平昌五輪開催の秒読みに入った様子だった。

●江原道を持続可能な観光地に

平昌冬季オリンピック・パラリンピック大会組織委員会は、今回の五輪を機に、江原道を名実共に観光地にするという抱負を示した。ソン・ベクユ組織委員会の報道官は、「平昌オリンピックは観光オリンピックだ」とし、「無名都市だった日本の長野とノルウェーのリレハンメルが、オリンピックを通じて観光地になったように、平昌も世界的都市に生まれ変わることを願う」と強調した。

組織委員会は、オリンピック施設を持続可能な観光資源として活用するために悩んでいる。開会・閉会式のみが行われるオリンピックプラザは、大会が終わると活用度が低いと判断して、撤去しやすいように臨時の仮設物に建てられた。撤去後は芝生を造成して、5000人余りが利用できるスタンド型文化会場を作る。7階建ての本社ビルは、2層のみを残して、展示館として活用する予定だ。

アルペンシア・スキージャンプ・センターは、観光客が直接98メートル高さの出発点まで上がって見ることができようにした。ボブスレーなどのそり種目が行われるオリンピックスライディングセンターは大会が終わったら、水を流してチューブスライド場として活用し、クロスカントリーとバイアスロン競技場は、ゴルフ場として使われる。フィギュアスケートとショートトラックの競技が行われる江陵(カンルン)アイスアリーナは、多目的体育施設として活用する予定だ。チェ・イルホン江原道開発公社アルペン事業団課長は、「江原道の文化観光資源を子孫にも受け継がせるのが目標で、オリンピック施設を準備している」と語った。

●周辺観光地との連携が足りない

観光オリンピックを開くという抱負に合わせて、国内外観光客を迎えるための準備も進められている。仁川(インチョン)国際空港と江陵(カンルン)とを2時間以内に行き来できる遠州(ウォンジュ)~江陵間複線鉄道を12月中に開通し、競技場と拠点駅とを結ぶシャトルバスと乗り換え駐車場などの交通インフラも用意している。近くのレストランでは、外国人観光客も簡単に利用できるように、正確な翻訳が盛り込まれたメニューも用意している。

しかし、課題も残っている。江原道は観光地・飲食店・宿泊情報を多言語で提供する「ツアー江原」アプリケーションを開発した。しかし、直接アプリを使ってみたら、特定のソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウントがなければ登録できない、登録後もログインができず、無用の長物だった。オンライン上では、このような不便を訴える苦情が後を絶たない。

組織委員会が紹介する江陵安木(アンモク)のカフェストリート、月精寺(ウォルジョンサ)など、江原道の代表的観光地が平昌、江陵、旌善(チョンソン)等などに散在しているうえ、オリンピック施設と接続されている交通インフラも足りず、地域外の人たちが訪問するには限界があるという指摘が出ている。ソン・ホンソク組織委報道支援部長は、「140日余り残っている期間中、残りの問題の解決のために拍車をかけていきたい」と話した。



孫佳仁 gain@donga.com