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あんなに多かった蚊はどこへ行ったのか

Posted September. 01, 2017 07:49,   

Updated September. 01, 2017 07:55

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梅雨明け後、蚊取り剤を大量に購入したホン氏(33)は、この数週間、包装も開けずにいる。ホン氏は、「雨がやんだら蚊が大きく増えるだろうと思っていたが、この数週間ほとんど見られなかった」と言い、「これからは涼しくなり、もはや蚊はなさそうだ」と話した。

31日、疾病管理本部が釜山(プサン)、京畿(キョンギ)、江原(カンウォン)など全国10の監視ポイントの蚊の数を集計した結果、蚊が激減したことが分かった。8月の3週間に採集された蚊は1541匹で、この5年(2012〜2016年)間の平均(3075匹)の半分に過ぎなかった。これは干ばつと猛暑で平年の蚊の数が減少した昨年に比べても少ない。昨年8月の3週間の蚊の数は2615匹で、今年より70%ほど多かった。

「夏の招かれざる客」である蚊が激減したのは、「あまりにも多く降ったり、あまりにも少なく降ったりした」雨のためだ。疾病管理本部のイ・ウクキョ媒介体監視課研究士は、「梅雨が明けると、蚊が増えるのが一般的だが、局地的な集中豪雨と高温で蚊の生息環境が悪化したものと見られる」と話した。中部地方には、今回の梅雨期間(6月29日〜7月14日)に局地的に強い豪雨が降った。梅雨明けした8月中旬も、ソウルには1時間に30ミリの強い雨が降るなど、異例の降雨が続いた。

一方、南部地方には雨が降らなかった。梅雨期間中の南部の降水量は平年の53%を記録し、中部地方との降雨量の差が254.9ミリもあった。特に同期間、江原洪川(ホンチョン)は432.5ミリの雨が降った一方、大邱(テグ)の降雨量は13.1ミリにとどまり、地域別降雨量の差は33倍もあった。

8月中旬も中部地方には雨が多く降ったが、南部地方には猛暑注意報が出された。雨がたくさん降れば、蚊の生息地が流され、少く降ると、水溜まりや溝のような生息地が減って、蚊の数が減少せざるを得ない。

イ研究士は、「気温が数日でも上がれば、蚊の数がすぐに増えることもあるが、現在は気温の差が激しく、今後も蚊が急に増える可能性は少なく見える」と話した。昨年は干ばつと猛暑で蚊の数が減ったが、梅雨が明けて猛暑が始まった8月第2週から急増して、平年水準を回復した。

蚊の激減で泣きべそをかいているところもある。とあるオンライン販売業者によると、今夏の蚊帳の注文は、前年比10%、電撃ラケットは20%ほど低下した。



李美智 image@donga.com