大統領選挙を3日後に控えたフランス・パリの中心部で、過激派組織「イスラム国」(IS)の犯行と見える銃撃テロが起きた。大統領選候補11人が最後のテレビ合同討論を行った20日午後9時頃(現地時間)、パリのシャンゼリゼ通りの地下鉄9号線フランクリン・D・ルーズヴェルト駅とジョルジュ・サンク駅の間で、ある男が警察車両に向かってカラシニコフと見える自動小銃を少なくとも6発、発射した。
警官1人が死亡し、警官2人と女性観光客1人の3人が負傷した。犯人は通りに自分のアウディを止めて黒いコートの中に銃を隠して警察車両に近付いた。犯行後は逃走したが、警官に射殺された。ISは、アブ・ユセフ(39)という兵士がテロを強行したと犯行声明を発表した。犯人は2001年に警官に発砲した前科があり、今年2月にも警官殺害を計画した容疑で取り調べを受けたS級監視対象だったという。
オランド大統領は、緊急対策会議を開いた後の記者会見で、「今回の事件をテロと確信する」とし、「大統領選が安全に行われるよう最善を尽くす」と述べた。フランスの有力大統領選候補たちは21日、遊説を中止し、安全強化を求めた。
董正民 ditto@donga.com · 趙東住 djc@donga.com