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オーバーブッキングの米ユナイテッド航空、乗客を強引に引きずり降ろし

オーバーブッキングの米ユナイテッド航空、乗客を強引に引きずり降ろし

Posted April. 12, 2017 08:36,   

Updated April. 12, 2017 08:37

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搭乗定員より多くの乗客を乗せた米ユナイテッド航空が、下車を拒否した乗客を荷物のように引きずり降ろす1分43秒分量のユーチューブ動画が公開され、波紋が広がっている。特に被害を受けた乗客が中国人であることが伝わり、人種差別との批判の声が上がっている。

9日、米イリノイ州シカゴからケンタッキー州ルイビル行きのユナイテッド航空便で、定員を超過して航空券を売る「オーバーブッキング(overbooking)」が発生して、乗客4人が降りなければならない状況となった。ユナイテッド航空は、自主的に降りる乗客には800ドルを支払うと主張したが、誰も出なかったため、コンピュータ抽選で4人を選んだ。

このうち、東洋人と見られるひとりの男性が、自分は医師だと明らかにし、「翌日に患者の診療があるので、降りられない」と突っ張ると、航空会社側は警察を動員した。この乗客は機内の床に体が触れたまま引きずり出される過程で、メガネがはがれ、座席の手すりにぶつかって顔から血を流した。この男性は、「私が中国人だから名指されたようだ」と人種差別の可能性を示唆したと、AP通信は伝えた。

航空会社の持株会社であるユナイテッドコンチネンタルホールディングスは、オーバーブッキングについては謝罪したが、強制的に乗客を引きずり下ろしたのは、手順によるものだったと釈明した。オスカー・ムニョス最高経営責任者(CEO)は、従業員らに公開書簡を送り、「乗務員たちは決められた手順に従った」として、従業員をかばうような発言をして、またもや物議をかもした。

ソーシャルメディア上では、航空会社の過剰対応と謝罪態度を叱責する声が殺到している。特に被害乗客が69歳の華僑出身の医師であることが知られ、中国ソーシャルメディア「微博(ウェイボ―)」では大騒ぎとなった。ウェイボーには、「ユナイテッド航空の強制的乗客退去」というハッシュタグが広がっていて、関連ニュースのクリック件数が一日足らずで1億件を超えている。一部のネットユーザーらは不買運動を主張しながら、航空会社の会員カードをはさみで切った写真を掲載するなどした。米有名歌手「リチャード・マークス」も、「これは本当に非現実的だ」と不買運動に参加するという意味を明らかにした。



金守蓮 sykim@donga.com