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ブラジル選手団マスコットのジャガー、聖火リレー参加後に逃走し射殺

ブラジル選手団マスコットのジャガー、聖火リレー参加後に逃走し射殺

Posted June. 23, 2016 07:24,   

Updated June. 23, 2016 07:37

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リオデジャネイロ五輪に参加する主催国ブラジル選手団のマスコット「ジンガ君」の実際モデルであるジャガー1匹が聖火リレーに参加し、兵士の銃によって射殺された。「ジュマ」と名付けられた17歳の雄のジャガーは20日、ブラジル北東部、アマゾン近くのマナウス市にあるジャングル戦闘教育センターから逃走するところで射殺される騒ぎとなったと、ロイター通信などが21日報じた。

行事の関係者らによると、ジュマはセンターから近い動物園で育ち、人に慣れていて従順だったが、聖火リレーのイベント会場に見知らぬ人に囲まれると興奮し始めた。イベントの終盤に鎖から逃れるたジュマは、自分が住んでいた動物園へ逃走した。飼育員が麻酔銃を撃って鎮静させようとしたが、ジュマは飼育員にまで襲い掛かったため、兵士がピストルで射殺した。

今回の騒ぎに対し、動物保護団体から非難が殺到した。リオ市で活動している「動物自由連盟」は、「野生動物を無理に飼い慣らして、行事に連れて行くようなことは、これ以上あったはならない」と主張した。今回の騒ぎで、最近米国のシンシナティ動物園のゴリラ「ハランベ」射殺やオーランドのディズニーワールドであったワニ射殺などで、本能に生きる野生動物を人間が射殺することが正当なのかを巡る議論が沸騰している中で起きた。特に主に米大陸に生息するネコ科のジャガーは、1980年代半ば以降、個体数が30%まで激減した。世界自然保全連盟(IUCN)が指定した米大陸の絶滅危機種でもある。

波紋が広がるとブラジル当局はすぐ謝罪し、事態の収束に乗り出した。五輪委員会は、「平和と団結のシンボルである五輪の聖火リレーと、野生動物を一緒にするべきではなかった」とし、「リオ五輪期間中に似たようなことが起きないようにする」と発表した。ブラジル陸軍も、報道官を通じて「ジュマの死を悲しく思う」とした上で、「起きてはならないことが起きた」とお詫びした。ブラジルの一部では、五輪を目前にして選手団のマスコットだった動物が射殺されたのは不吉な予兆だと懸念する声があがっている。



주성하기자 チュ・ソンハ記者 zsh75@donga.com