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チャドの独裁者、セネガルで終身刑宣告

Posted June. 01, 2016 07:21,   

Updated June. 01, 2016 07:42

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「アフリカのピノチェト」と呼ばれたチャドの独裁者イッセン・ハブレ(74)が長年亡命生活をしてきたセネガルで30日に終身刑を言い渡されたと、BBCとAFPが報じた。セネガルのアフリカ特別裁判部(EAC)は、ハブレ氏が政権8年間に組織を使って政敵を弾圧し、強姦や拷問、処刑を命じたとして判決を下した。アフリカの独裁者がアフリカの別の国で有罪判決を受けたのは初めて。

1982~1990年、チャドの大統領だったハブレ氏は、1990年12月に現チャド大統領のイドリス・デビ氏が率いる反政府軍に追放された、チャドと同じくフランスから独立した西アフリカのセネガルで亡命生活をしてきた。冷戦時代に米国とフランスの支援で政権を獲得したハブレ氏は、執権期間に何と4万人の命を奪う虐政を行った。生存者の証言によると、ハブレ氏の秘密警察は、首都ンジャメナのプールの地下に監獄を作り、電気拷問、タバコの火による拷問、窒息で仮死状態に至らしめる拷問を行った。

ハブレ氏は、チリの独裁者アウグスト・ピノチェトが退任後に療養した英国で逮捕され、法廷に立たされたのと同じ境遇となった。国際社会で非難世論が激しくなり、2005年からセネガルで自宅軟禁状態に置かれたハブレ氏は、一時チャドに送還されるところだった。しかし、ハブレ氏の政敵が執権するチャドで公正な裁判がなされないことを憂慮した国連の反対で、セネガルで裁判を受けることになった。チャドの欠席裁判で死刑宣告が下された2013年、アフリカ連合(AU)とセネガルはハブレ氏の裁判のためにEACを設立した。昨年7月、権力の座から退いて25年経って、ハブレ氏を法廷に立たせ、10ヵ月後に有罪判決を下した。

15日内に控訴できるハブレ氏は、判決直後、右手を挙げて今回の判決が外圧のせいだと不服を申し立てた。しかし、ハブレ氏の独裁に苦しんだチャドの国民は、今回の判決を熱烈に歓迎した。遺族代表の1人であるヤマソウム・コナル氏は、「チャドだけでなくアフリカにも歴史的な日だ。アフリカの他の独裁者にも教訓になるだろう」とBBCに話した。



권재현기자 クォン・ジェヒョン記者 confetti@donga.com