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米保守勢力、トランプ氏を支持するかで混乱

米保守勢力、トランプ氏を支持するかで混乱

Posted March. 04, 2016 07:06,   

Updated March. 04, 2016 07:15

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ドナルド・トランプ氏(70)が米共和党の大統領候補になることが有力になると、米保守勢力が彼を支持するかどうかをめぐって混乱状態に陥った。トランプ氏を支持すれば、ヒラリー・クリントン前国務長官(69)に本戦で敗北すると憂慮する一方で、トランプ氏大勢論を現実に認めなければなければならないと主張する。ワシントンポストは、「共和党は今、大混乱(pandemonium)状態」と表現した。

ブッシュ政権の機軸だった「ネオコン(新保守主義者)」は2日、トランプ氏の大統領候補指名を露骨に反対し、「いっそクリントン氏に入れる」と言うほどだ。

エリット・コーエン元国務省顧問は、米政治ニュースサイト「ポリティコ」とのインタビューで、「トランプ氏に比べれば、クリントン氏が大差で『次悪』と言える」と話した。ブッシュ政権で外交政策立案に深く関与したロバート・ケーガン・ブルッキングス研究所上級研究員は、ワシントンポストに「共和党を救うことができないなら、米国でも救わなければならない。トランプ氏の代わりにクリントン氏に票を入れるしかない」と述べた。ロバート・ゼーリック元国務副長官、ブッシュ前大統領の特別補佐官を務めたピーター・フィーバー・デューク大学教授など共和党の外交政策の専門家たちは、早ければ3日、外交専門紙「フォーリンポリシー」にトランプ氏の外交構想を批判する寄稿文を載せる予定だと、フィナンシャルタイムズが伝えた。

トランプ氏の代わりにテッド・クルーズ上院議員(46)をやむを得ず支持しなければならないという声も出ている。党内の保守勢力であるティーパーティーの支持を受けるクルーズ氏は、共和党内ではトランプ氏に劣らぬ非主流だ。予備選候補だったリンジー・グラハム上院議員は、記者団に対して、「トランプ氏かクルーズ氏かの問題は、銃で(頭を)撃つか毒を飲むかの問題だ」とし、「(解毒剤を期待して)毒を選択する方がいいだろう。銃で撃てば即死だ」と話した。そして、「クルーズ氏も私のスタイルではない。実際に一緒に上院で活動し、彼が死ねばと思った時も多かった」とため息をついた。

しかし、共和党の一部では、トランプ氏大勢論を認めて本戦に備えなければならないという現実論も強い。トランプ氏を批判しても、本戦を控えて敵前で分裂することにしかならないということだ。

トランプ氏と予備選で争ったジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事の選挙戦略を諮問したアレックス・カステヤーノス氏は2日、ワシントンポストとのインタビューで、「今になって(仲裁全党大会など)再び選挙ルールを変えることは、子供が母親に駄々をこねるようなものだ。トランプ氏を阻止するにはあまりにも遅すぎた」と語った。ロナルド・レーガン政府で教育長官を務めたウィリアム・ベネット氏は、ニューヨークタイムズとのインタビューで、「どうなろうとトランプ氏は公正な過程を経て大統領候補指名の直前に来た。今になってトランプ氏に反対することは理解できない」と主張した。

トランプ氏と一時関係が良くなかったFOXニュース所有主のメディア財閥ルパート・マードック氏も、「トランプ候補論」に加勢した。彼はツイッターで、「トランプ氏が共和党の大統領選候補になれば、彼を中心に共和党が結束すべきだ」とし、「トランプ氏が『私は統合主義者』だと共和党に和解の手招きをするのに、共和党が統合しなければ狂っている」と主張した。

一方、「第2のオバマ」を夢見た元医師の黒人候補ベン・カーソン氏(65)が、近く予備選から途中下車する。カーソン氏は声明を出し、「スーパーチューズデーの結果を見れば、見通しはない。3日の共和党のテレビ討論に参加しない」と明らかにした。



워싱턴=이승헌 ワシントン=イ・スンホン特派員 특파원ddr@donga.com