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エスオイルの筆頭株主のサウジアラムコが現代オイルバンクの第2株主に、アジアの拠点化が狙いか

エスオイルの筆頭株主のサウジアラムコが現代オイルバンクの第2株主に、アジアの拠点化が狙いか

Posted April. 27, 2019 08:29,   

Updated April. 27, 2019 08:29

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サウジアラムコは、韓国の製油業界とも密接な関係がある。国内の4大製油会社であるSKイノベーションとGSカルテックス、エスオイル、現代(ヒョンデ)オイルバンクのうち、GSカルテックスを除く残りの3社の株式を保有しているか協力関係にある。

業界4位の製油会社エスオイルは、アラムコの韓国子会社だ。アラムコは1991年に双龍(サンヨン)セメントが保有していた双龍精油の持分35%を取得した。通貨危機で双龍グループが解体された時、28.4%の持分を追加で買い入れ、エスオイルの筆頭株主になった。現在アラムコが保有しているエスオイルの持分は63.5%に上る。

アラムコは、業界3位現代オイルバンクの第2株主でもある。アラムコは今月15日、現代重工業持株が保有している現代オイルバンクの持分17%を約1兆4000億ウォンで買い入れ、現代重工業持株に次ぐ第2株主になった。同時に現代重工業持株は、保有している現代オイルバンクの持分2.9%に対するコールオプション(優先株を普通株に変えることのできる権利)もアラムコに提供した。アラムコがこのコールオプションを行使すれば、保有持分は最大で19.9%まで増える。

国内トップのSKイノベーションも、間接的にアラムコと協力関係を結んでいる。2015年、SKイノベーションは、サウジアラビアの石油化学メーカー、SABICと高性能プラスチック「Nexlene」(メタロセンポリエチレン)生産のための合弁会社「SABIC・SKNexleneカンパニー」を設立した。アラムコは最近、「2020年までにSABICの持分70%を買収する」と明らかにした。SABICの買収が終われば、SKイノベーションとアラムコも持分で関係が結ばれることになる。

1970年代、韓国建設業界で中東進出ブームが起きたとき、国内建設会社各社は、アラムコが発注したパイプライン工事を受注するために熾烈な競争を繰り広げた。アラムコは最近も、現代重工業やサウジアラビア国営海運会社のBahriやLamprellなどと、2021年までサウジアラビア東部に約150万坪規模の合弁造船所を建設する契約を交わした。また「脱石油」を旗印に掲げたサウジ政府の国家改革プログラム「ビジョン2030」にも、今後20年間、原子力発電所16基を建設する計画が盛り込まれている。サウジ政府は最初の事業として、今年末まで原発2ヵ所を建設する計画で、韓国、米国、ロシアが受注競争を繰り広げている。サウジ市場が韓国建設業界と原子力業界の新たな成長エンジンになる可能性が高いといえる。

駐サウジアラビア韓国大使館のアン・チャンヨン商務官は、「アラムコの関係者たちに会えば、いつもエスオイルを投資成功事例として言及する。最近、現代オイルバンクの持分を買い入れたこともこれと無縁ではない」とし、「韓国市場への関心が高いレベルに止まらず、最初から韓国をアジアの拠点とみなしている雰囲気が感じられる」と話した。


徐東一 dong@donga.com