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エジプトのピラミッド付近でテロ

Posted December. 31, 2018 08:24,   

Updated December. 31, 2018 08:24

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28日、エジプトの代表的な観光名所であるギザで発生した爆弾テロで、エジプトが緊張感に包まれた。翌日の29日、武装した警官や兵士がカイロ市内の警戒にあたった。エジプトでテロによって外国人観光客が死亡したのは約1年ぶり。今回のテロは、ギザのピラミッドからわずか4キロほど離れた道路付近で起こった。爆発時間は金曜日午後6時15分。エジプトは韓国と違って金曜日と土曜日が休日なので、街頭に人や車が多く集まる時だった。

 

爆弾は道路の壁に隠されていた。爆発でバスの窓が粉々に割れ、車体はつぶれた。バスに乗っていたベトナム人観光客のラン・レさん(41)は、「爆発が起き、悲鳴が続いた。その後の状況は思い出せない」と話した。今回のテロで、ベトナム人観光客3人とエジプトの現地観光ガイド1人が死亡し、10人が負傷した。

エジプト政府は29日、ギザやシナイ北部などでテロ鎮圧作戦を行い、テロリスト約40人を射殺したと明らかにした。また「テロリストが国家機関および観光地、軍を狙った様々なテロ攻撃を準備しているという情報を入手した」と明らかにした。ただ、射殺されたテロリストが観光バスを攻撃したテロと関係があるかどうかは明らかにしなかった。

エジプトのシーシー大統領は、テロを阻止するために過激派組織「イスラム国(IS)掃討作戦を繰り広げてきた。エジプトの「観光産業」を回復させるためだ。エジプトの観光産業は、2011年にムバラク独裁政権を倒した民主化デモ「アラブの春」と15年に南部のリゾート都市シャルム・エル・シェイクで発生したISのテロでロシアの旅客機が墜落した事件以降、長い間低迷していた。

エジプトの観光産業は、今年上半期(1~6月)に少しずつ回復し、収入が前年同期より77%増加の48億ドル(約5兆3600億ウォン)にのぼった。同期間に約500万人以上の観光客がエジプトを訪れ、「アラブの春」以来初めて1千万人突破を目前にしていた。しかし、今回のテロで、このような努力が水の泡となる危機に置かれた。エジプトのマドブリ首相は、「世界のどの国も100%安全を確信できない」と述べた。


徐東一 dong@donga.com