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「スーチー氏のノーベル平和賞、誤った決定」米紙報道

「スーチー氏のノーベル平和賞、誤った決定」米紙報道

Posted September. 20, 2018 08:28,   

Updated September. 20, 2018 08:28

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「かつて『表現の自由』を象徴した人が、今は政府を批判するジャーナリストの不当な拘禁を黙認している」

米紙ワシントン・ポストがミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問を批判する内容の14日付のコラムにつけたタイトルだ。ミャンマーの裁判所は今月初め、イスラム教徒ロヒンギャに対する虐殺事件を報道したロイター通信記者2人に懲役7年を言い渡した。スーチー氏は13日、「彼らはジャーナリストだからではなく、国家機密の漏洩に関与したため、合法的に処罰された」とし、判決の正当性を擁護する発言をした。

同紙は、「1991年に『民主主義と人権を守るための非暴力抵抗』を理由にスーチー氏にノーベル平和賞を与えた審査委員は、今その決定が誤りだったことを悟るだろう」と指摘した。スーチー氏の長年の支持者も、もはやスーチー氏が誤った状況を正す実質的な権限を持つことができないのではなく、ただ幇助しているだけであることが明らかになったということだ。

英BBC放送も、スーチー氏の発言を伝え、「長く世界の人権の象徴と見なされたスーチー氏は『法治』の意味を間違えている。ミャンマー軍のロヒンギャ虐殺と強姦を阻止できなかったスーチー氏は、もはや国際社会で築いたすべての人望を失った」と伝えた。国連人権委員会の報告書によると、昨年8月から1万人を超えるロヒンギャが軍によって虐殺された。

英紙ガーディアンは、ロイター通信の記者たちが拘禁されたことで起きた集会で、燃やされたスーチー氏の肖像画を紹介し、彼女のイメージが虚像であることに示した。スーチー氏の広報ポスターで広く知られているこの肖像画は、グラフティアーティストのシェパード・フェアリーが描いた作品だ。国際的な人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は、2009年にこのポスターの販売を始め、その収益を当時、軍部政権によって自宅軟禁中だったスーチー氏を支援する基金に加えた。

スーチー氏を支援した人権団体「米国ビルマキャンペーン(USCB)」の元幹部は、ガーディアン紙とのインタビューで、「先日、画像インタビューを準備していた時、誰かが見るといけないと思って壁にあったスーチー氏のポスターをはずした。あのポスターは人々が過去のスーチー氏に期待した希望を見せるだけで、現在の権力者スーチー氏の姿を見せることはできない」と指摘した。


孫宅均 sohn@donga.com