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EU 「不法移民を阻止する国境警備隊1万人に増員」

EU 「不法移民を阻止する国境警備隊1万人に増員」

Posted September. 13, 2018 08:47,   

Updated September. 13, 2018 08:47

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欧州連合(EU)が不法移民を阻止するための国境強化措置を発表した。

欧州委員会のユンケル委員長は12日(現地時間)、ベルギー・ブリュッセルで開かれた一般教書演説で、2020年までに国境警備隊を1万人に増やすと発表した。16年に創設された警備隊は現在約1500人。15年に欧州に大量に難民が流入して以降、欧州全体に反難民感情が広がり、各国で極右政党が猛威を振るっていることを受け、EUも対策を出したのだ。フランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相を中心とするEU主流勢力は、来年5月の欧州議会選挙を控え、欧州の利益をEUが守るという「EU主権」を強調した。今回のEU国境強化対策もその一環だ。

警備隊はEU外の国境を守るだけでなく、難民がEU内の国家を移動する二次移動を阻止するためにEU内の国境を守る役割もする。不法移民が摘発される場合、EU外に追放する任務も担う。このため人権団体は「EUを要塞化する政策だ」と強く反発している。EU首脳たちは20日、オーストリア・ザルツブルクで移民関連対策を議論する予定だ。

フランス・ストラスブールにある欧州議会は同日、ハンガリーに対する制裁に着手する採決を行った。ハンガリーのオルバン首相が東欧の極右化を率いてEU分裂の中心に浮上したため、強力な制裁に出たのだ。

ハンガリー制裁案を発議したEU議員のジュディス・サジョンティニ氏は11日、「オルバン氏は表現、宗教の自由を制限し、司法権の独立と憲法の機能を悪化させた」とし、「移民と難民の権利を侵害し、宗教、人種少数者、学生の人権を侵害し、EUの民主的な価値を傷つけた」と批判した。10年に就任して以降、オルバン氏は人事と広告費を利用して反政府メディアを弾圧し、政府の影響力を及ぼす行政法院を新設して、司法権独立の侵害論議を呼んだ。

オルバン氏は11日、欧州議会の討論の場に出席し、「今回の制裁案はハンガリーへの侮辱だ」とし、「移民を支持する勢力の脅威と脅迫、中傷謀略は通じない」と反発した。

来年5月の総選挙を控え、極右勢力が政権を取ったオーストリア、イタリア政府は、オルバン氏に選挙で反難民、反EU共同戦線を構築することを提案した。EUは、民主主義や法治、人権などEUが追求する価値を侵害する加盟国に対してEU内の議決権を停止できるようにしたリスボン条約第7条の発動でハンガリーに圧力をかけている。


董正民 ditto@donga.com