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中国、米国の目の前で軍事基地の建設か

Posted August. 23, 2018 10:11,   

Updated August. 23, 2018 10:11

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「中国がエルサルバドルのラ・ウニオン港を軍事基地化する可能性がある」

メイネス駐エルサルバドル米国大使は先月初め、米メディアのミントプレスニュースに、「中国が単にラ・ウニオン港に投資する目的ではなく、軍事的に何か狙いがあって(中米)地域の影響力拡張を望むという点で懸念される」と明らかにした。ラ・ウニオン港は、エルサルバドルの東側にある。メイネス氏は、「(中国の)動機は単純でない。これは戦略の問題だ。どんなことが起きるか注目しなければならない」と付け加えた。

 

それから約1ヵ月後の今月21日、中国は、台湾の国交を樹立していたエルサルバドルと国交を正常化すると発表した。エルサルバドルは直ちに台湾と断交した。香港サウスチャイナ・モーニング・ポストは22日、「米国は、中国のエルサルバドルとの国交樹立を台湾に対する圧力を越え、中米地域で中国の安保戦略計画を後押しする動きと認識している」と伝えた。中国がラ・ウニオン港を軍事目的に使う可能性に憂慮しているということだ。メイネス氏は、国交樹立が伝えらえた後、ツイッターに「米国とエルサルバドルの関係にも衝撃を及ぼすだろう」と明らかにした。

 

エルサルバドルは、ホンジュラス、ニカラグアに隣接したフォンセカ港に面するラ・ウニオン港を現代化し、中米地域の貨物運送のハブにしようと考えた。しかし、投資家を見つけられず、事実上計画は中断した状態だった。

このような状況で、中国がエルサルバドルと国交樹立して大規模な投資を予告したのだ。エルサルバドルは、「港だけでなく鉄道や空港投資なども中国と議論している」と明らかにした。台湾は、ラ・ウニオン港に対する投資拒否がエルサルバドルの心変わりの理由だと指摘した。台湾外交部は、「エルサルバドルが港投資のための大規模な資金支援を要請したが、私たちは持続可能性に乏しい事業で台湾とエルサルバドルがいずれも高い債務危険に陥る恐れがあると考えた」と説明した。

中国は昨年、アフリカ・ジブチに初めて海外軍事基地を建設した。中国が投資したパキスタンのグワダル港にも軍事基地を作る可能性が提起されている。17ヵ国しか残っていない台湾国交樹立国のうち半数近い8国が中米地域に集まっているという点も注目される。中国が、台湾国交樹立国のうちエルサルバドルに隣接したグアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアなどと相次いで国交を樹立する方法で、中米地域の影響力拡大と台湾の孤立を同時に追求しているという指摘もある。


尹完準 zeitung@donga.com