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市民葬で行われたデニス・テンの葬式に数千人が参列、カザフ大統領も弔意

市民葬で行われたデニス・テンの葬式に数千人が参列、カザフ大統領も弔意

Posted July. 23, 2018 09:05,   

Updated July. 23, 2018 09:05

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「あなたを守ってあげられなかった私たちを許してください」

25歳という若い年で怪漢に襲われ、短い生涯を閉じたカザフスタンのフィギュアスケート英雄、デニス・テン選手の葬儀が行われた21日、カザフスタンのアルマートイにあるバルアン・ショラク・スポーツセンターには、テンの死を哀悼する横断幕が掛けられていた。このスポーツセンターは、テンが生前にオリンピック金メダルを夢見ながら練習に励んだ場所だ。

カズインフォルムなど地元メディアによると、テンの葬儀はアルマトイ市民葬で執り行われた。葬儀にテンが死亡直前に書いた楽曲「彼女は私の人になれない」が鳴り響くと、テンの写真と花を持っていた弔問客たちは大粒の涙を流した。数千の市民が葬儀に参列した中、アルマトイ市内の花屋の花が売り切れたため、葬儀に持っていく花を買えず地団太を踏む弔問客の姿もみられた。

2014ソチ五輪男子シングルの銅メダリストのテンは、19日、アルマトイで自分の車(レクサス)のミラーを盗み取ろうとした男2人と争う途中、凶器に刺されて病院に搬送されたが、出血過多で死亡した。テンは3リットルを超える血を流したという。

「義兵長の子孫」と呼ばれたテンは、韓国と太い絆を持っていた。旧韓末に義兵長として活躍したミン・グンホ先生の娘の孫だ。以前、韓国で開催されたフィギュア大会にも参加し、自分の紹介コメントにミン先生の話を入れて欲しいとお願いするほど、韓国に深い愛情を示していた。今年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪にも参加しているテンは、「第二の祖国で開催される五輪に参加できてうれしい」と話した。テンの所属会社は金姸児(キム・ヨナ)が所属する「オール・ザット・スポーツ」だ。

テンの葬儀には高麗人の母とロシア人の父の間で生まれた韓国系の無敗ボクサー、ゲンナジ・ゴロフキンはじめカザフスタンの多くのスポーツスターが参列した。ゴロフキンは、「テンはいつも私たちの記憶に残っているだろう」とテンの死を悼んだ。カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領は、追悼の言葉で「デニス・テンの悲劇的な死に、彼の家族と同僚たちに心からご冥福を申し上げる。テンについての明るい記憶は、私たちの心の中に残っているだろう」と哀悼の意を表した。葬儀後に、テンはアルマトイ近くにある「友情の村」という共同墓地に埋葬された。

一方、アルマトイの内務局は、テンを殺害した容疑で手配していた2人の容疑者を逮捕したと明らかにした。ロシアトゥデー(RT)によると、男たちが盗もうとした車のミラーの価格は86ドル(約9万7000ウオン)だという。


鄭允喆 trigger@donga.com