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揺れる北朝鮮制裁、米中点検会議が中断

Posted May. 23, 2018 08:32,   

Updated May. 23, 2018 08:32

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国連安全保障理事会の北朝鮮に対する制裁決議を中国政府が履行しているのかどうかを点検する米国と中国の合同実務会議が今年から中断しているという。

トランプ米政権のある関係者は22日(現地時間)、東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「中国側の事情で今年に入って最近まで米中間の実務会議が開催されていない」と伝えた。別の消息筋も、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が年初の新年の辞で、平昌(ピョンチャン)五輪参加を発表した後、実務会議が招集されていない」と語った。トランプ氏が21日、ツイッターに「最近になって国境に穴が多くあけられ、多くのものが流れているといううわさがある」とし、中国の対北制裁の履行を公開的に求めたことも、米中実務会議の中断と関連があるという観測が流れている。

対北制裁の履行を点検するこの会議は、国連の制裁にもかかわらず中国の国境を通って密かに北朝鮮との取引が行われ、制裁の実効性が落ちるとトランプ政権が問題を提起し、中国側の提案で昨年初めから始まった。その後、ワシントンと北京を行き来し、2、3ヵ月に1度、非定期で会議が開かれた。昨年9月27日のワシントン会議が最後だった。

国連安保理が、北朝鮮への輸出入を禁止または制限した情製油や石炭、鉄、水産物などに対して、中国政府が具体的な統計を提示し、米国も衛星観測などで確保した情報を通じて確認し、忠実な制裁履行を裏付ける役割をしてきた。北朝鮮の対外貿易の95%を占める中国が積極的に制裁に参加したことで北朝鮮が対話の舞台に出てくることになったというのが、米国の評価だった。トランプ氏も機会ある度に、中国の習近平国家主席の協力を評価してきた。しかし、韓半島雪解けムードの影響に加え、中国政府が実務会議から抜けたことで、再び対北制裁に穴が生じているのではないかという観測が流れている。

問題は、トランプ政権が中国に圧力をかけてきた貿易カードを使い果たしてしまったので、対北制裁を強化するカードがないという点だ。米中は2度の交渉の末、最近、関税賦課猶予などで合意し、論議を一段落させた。これまでほとんど毎月、対北制裁の対象を発表してきた米財務省も、2月以降3ヵ月間、制裁対象を発表していない。


朴庭勳 sunshade@donga.com