Go to contents

安倍首相、虚偽答弁疑惑で「四面楚歌」

Posted April. 12, 2018 08:20,   

Updated April. 12, 2018 08:20

한국어

加計学園スキャンダルが、安倍晋三首相の虚偽答弁疑惑に広がり、新たな局面を迎えた。このスキャンダルは、安倍氏が40年来の知人が理事長を務める学校法人に「52年ぶりの獣医学部新設」の特恵を与えるよう影響力を行使したというものだ。

 

朝日新聞が10日に公開した愛媛県の面談記録によると、2015年4月に柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が県職員に会って、「本件は首相案件」と発言したという。また、「先日、安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文部科学大臣(当時)が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があった」と記載されている。

これは、安倍氏が15年4月以前に獣医学部新設が推進されていることを知っていたという話だ。しかし、安倍氏は昨年7月、衆議院予算委員会で、加計学園が国家戦略特区として獣医学部の新設を申請しているという事実を「2017年1月20日まで知らなかった」と答弁し、その後何度も同じ説明を繰り返した。

 

文書の内容が事実なら、安倍氏は国民の前で虚偽答弁をしたことになる。弱り目にたたり目で中村時広愛媛県知事は、文書の内容が報道された後、記者会見を行い、「(職員が私への)口頭報告のために作ったメモ」と文書の存在を認めた。また「(内容を)全面的に信頼している」と強調した。

安倍氏は11日、衆議院予算委員会で、加計学園理事長、下村元文部科学相と「3人で会食をしたことはない」とし、(加計学園の獣医学部新設をめぐって)「相談や依頼があったことは一切ない」と関与を否定した。ただ、「愛媛県の文書について、コメントする立場にはない」と述べた。柳瀬氏も、「自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはありません」と説明した。

財務省の文書改ざんが明らかになった森友学園問題、国会で「ない」と言っていた文書が連日出てくる自衛隊日報隠ぺい事件に続き加計学園スキャンダルまで火がつき、安倍氏は四面楚歌の状態に追い込まれた。

麻生太郎副首相兼財務省は同日、衆議院で、財務省が森友学園にごみの撤去作業で口裏合わせを求めていたことを認めたことについて、「誤った対応」と謝罪した。国会に「ない」と言っていたイラク派兵部隊と南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報は同日も自衛隊内部で発見された。朝日新聞によると、これまで少しずつ発見されたイラク日報はのべ410日分。小野寺五典防衛相は衆議院で「大変申し訳ない」と謝罪した。

相次ぐスキャンダルで与党内部でも安倍氏と政権に対する不満が出てきている。自民党のナンバー2の二階俊博幹事長は前日、記者団に対して、「国民の皆さんもうんざりしていると思いますが、我々も実際はうんざりしております。こういうことは早く明確にしていく、解決していくということが大事だと思います」と述べた。次世代大統領と人気の高い小泉進次郎筆頭副幹事長も「今起こっていることにはうんざり」と不満を示した。

野党は、柳瀬氏の国会召喚を求め、攻勢をかけている。連立与党の自民党と公明党も受け入れる方針だという。柳瀬氏の国会証言によって安倍氏が致命傷を受ける可能性もある。


張源宰 peacechaos@donga.com