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「生活共同体、容認できない」... マクロン大統領、刀を抜く

「生活共同体、容認できない」... マクロン大統領、刀を抜く

Posted April. 04, 2018 08:21,   

Updated April. 04, 2018 08:21

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「カウントダウンは始まった。私はこれを警告しにきた」

フランスのレコルヌ国務長官は先月31日、フランス西部のノートルダム・デ・ランド地域を訪れ、ここを占拠するデモ隊(ザディスト・Zadiste)に最後通告した。しかしザディストは、「強く対抗する」と明らかにした。

 

レコルヌ氏は「強制執行をして警察とザディストの間に大きな衝突だけが起こり、解散に失敗した2012年とは状況が全く異なる」とし、「極左派と共和国に反する暴力的な人々が占拠しているここは数日内に公共の秩序が回復するだろう」と警告した。

 

新空港建設に反対するザディストは、2009年から10年間、ここを無断で占拠してきた。マクロン政権は今年1月、彼らの占拠に押されて50年以上政府が推進してきた新空港建設プロジェクトを白紙化した。新空港建設に賛成した16年の住民投票の結果を覆したマクロン政権の選択に「無理強いに振り回されて民主主義が否定された」という批判も大きかった。先週、国会財政委員会の推算によると、フランス政府は新空港プロジェクトの白紙化で損害をこうむった施行社に2億~6億ユーロ(約2600億~7796億ウォン)を補償しなければならない。

しかし、250~300人のザディストは、空港白紙化の目標を果たした後も新空港建設の敷地(約1250万平方メートル)内の中心部(約100万平方メートル)の占拠を解いていない。彼らは、「ここで実験的に集団農場を経営する。占拠勝利の記念の場として保存しなければならない」と主張をする。

 

フィリップ首相は1月、新空港建設放棄を宣言し、「冬が終るまでに出て行かなければ強制退去が始まるだろう」と警告した。フランス政府は最近、「3月31日で冬が終わった」と宣言した。地元警察は先月27日、ノートルダム・デ・ランドと周辺6市に油やガスなど爆発物、火がつきやすい可燃性物質、狩猟の武器などを一時的に所持できないようにする秩序維持権を発動した。強制鎮圧のための事前作業だ。

これを受けてザディストは先週、総会を開き、警察の鎮圧に対抗することを決めた。先月31日、周辺の大都市ナントでは千人余りが同調デモを行った。

マクロン政権内では、これ以上「無理強い」に押されてはならないという危機感が強い。ザディストは、ノートルダム・デ・ランドの占拠後、全国の50余りの開発プロジェクトすべてに介入する動きを見せている。

フランス南西部ドルドーニュ川が流れるベナックには、この地域の3.4キロのバイパス建設に反対するザディストが集結し始めた。彼らはここに家を建て、電気や上下水道施設を整えて長期占拠態勢に入った。ベナック地域の反対運動を率いるミッシェル・アンドレ氏は、ノートルダム・デ・ランド新空港建設を阻止したザディストを「戦士」と称え、「彼らが来れば、私たちの占拠に大きな力になるだろう」と話した。実際に彼らは、ノートルダム・デ・ランドのザディストに「私たちが占拠した土地を分けるのでここに来てほしい」と要請の手紙まで書いた。

マクロン政権は2月、核廃棄物埋立地の建設に反対して2年間ビュール地域を占拠したザディストを未明に急襲し、強制解散させた。しかし、ザディストは6月頃に再びここを占拠することを内部で推進していると、フランスメディアが伝えた。


董正民 ditto@donga.com