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中国、国防費8%増加で過去最大に…米との覇権競争を加速

中国、国防費8%増加で過去最大に…米との覇権競争を加速

Posted March. 06, 2018 07:42,   

Updated March. 06, 2018 07:42

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昨年10月の第19回中国共産党全国代表大会(党大会)で引退した後、姿を見せなかった王岐山・前党中央規律検査委員会書記が、5日初めて公式の席上に姿を現した。習近平国家主席の右腕として国家副主席が有力視される王氏は、北京人民大会堂で開かれた全国人民代表大会(全人代)開幕式で、習氏と李克強首相ら7人の常務委員(最高指導部)に続いて姿を現した。

李氏がこの5年間の評価と2018年の政府計画を発表する業務報告を読む間、実質的なナンバー2が李氏ではなく王氏であることがうかがえる象徴的な場面が捉えられた。李氏の業務報告が始まると、習氏を除いて常務委員だけでなく政治局委員、中央委員、2970人の全人代代表が皆、業務報告の冊子を開いて報告について読んだ。習氏と王氏だけが業務報告の冊子に手も触れず、視線を置くこともなかった。習氏は、李氏の業務報告が始まって約40分後に冊子を開いて聞いたが、自分が見たいところだけに目を通した。「習王(習近平と王岐山)」体制のスタートを予告する場面と見られている。

李氏は1時間50分間の業務報告で、「習近平総書記(習主席の党職責)の核心的地位を決然と守護しなければならない」と述べるなど、13回も習氏の名前を挙げて習氏を称賛した。業務報告に続き習氏の任期制限撤廃を盛り込んだ憲法修正案草案が上程された。審議を要請して改憲理由を説明する手続きが50分ほど行われたが、中国中央テレビは、李氏の報告だけ中継し、改憲案上程の過程は中継しなかった。世論の反発など敏感な事案であることを考慮したものと見られる。

しかし、人民大会堂の現場は任期制限撤廃の称賛で溢れた。改憲案上程の時に出た唯一の拍手は「2期を超過して再任できない」という憲法規定を削除すると紹介した時だった。

さらに、今年の経済成長率の目標値として昨年と同じ6.5%が提示された。また、昨年に比べて国防予算が8.1%増加した国家予算案が報告された。これにより今年の中国の国防予算は過去最大の1兆1069億元(約189兆1249億ウォン)にのぼることになる。2016年7.6%、昨年7%に減った増加率が再び大幅に増えたのだ。

2016年以前の2桁増加率に回復したわけではないが、昨年の第19回党大会で習氏が2050年までに世界1位の軍事強国になるという「強軍夢」を明らかにしたことで、中国が米国と軍事覇権競争を本格化するものと見られる。

中国は最近、国家安全保障が脅かされているという理由を挙げて原子力空母の建造など軍備拡張を図っている。

一方、李氏は米中貿易戦争を念頭に置いたように「中国は平等な交渉を通じて貿易紛争を解決することを主張する。保護貿易主義に反対し、合法的な権益を決然と守らなければならない」と強調した。


尹完準 zeitung@donga.com