ポップスター、ビヨンセの夫で黒人ヒップホップスターのジェイ・Z(ショーン・カーター)とトランプ米大統領がテレビやツイッターを通じて場外舌戦を繰り広げた。
ジェイ・Zは27日(現地時間)、CNN放送に出演し、トランプ氏が一部の移民出身国を「肥溜めのような国(shithole)」と発言したことを批判した。そして「すべての人が怒りを覚えた」とし、「トランプ氏は美しい人々が暮らすその国について誤った情報を持っているうえ、その国の人々を見下しているようで胸が痛かった」と話した。
さらに、人種差別発言で2014年にバスケットボール界から追放されたロサンゼルス・クリッパーズの元オーナー、ドナルド・スターリング氏の例を挙げ、抜本的な対策を呼びかけた。ジェイ・Zは、「ごみ箱を空にせずに香水をふれば、スーパーバグ(強力な抗生剤でも死なない細菌)が発生するだけだ」とし、「私たちはドナルド・トランプというスーパーバグを持つことになった」と話した。そして、今後の論議を意識したのか、「トランプ氏は人」とし、「スーパーバグ」という表現はジョークだと強調した。しかし、「トランプ氏がぞっとするような話をしても、市民の財布(経済的状況)を豊かにすることについてどう思うか」という質問には、「ひどい待遇をしても十分な補償したからといって幸せになりはしない」と反論した。
これに黙っているトランプ氏ではない。トランプ氏は28日、自身のツイッターに、「ジェイ・Zに私の政策のおかげで黒人の失業率が過去最低値を記録したことを誰か教えてやってくれ」と投稿した。そして、企業が米国に戻ってきて失業率は最低値に近づいていることを強調し、「正しい方向に進んでいる」と付け加えた。
朴湧 parky@donga.com