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北朝鮮労働者を雇った中国企業の水産加工品が米国に輸出された、米国の北朝鮮制裁法に抜け穴

北朝鮮労働者を雇った中国企業の水産加工品が米国に輸出された、米国の北朝鮮制裁法に抜け穴

Posted October. 08, 2017 11:10,   

Updated October. 08, 2017 11:17

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米国の消費者が米国内の大型スーパーを通じて中朝国境地域にある中国企業で北朝鮮労働者が加工した水産物を購入していることが明らかになった。米国の税関国境保護局(CBP)が6日(現地時間)、北朝鮮労働者が加工した水産物だけでなく、他の全ての商品の輸入を禁止すると発表したが、これまで北朝鮮生産品の輸入を禁じた米国法に抜け穴が開いたと指摘する声が上がっている。

5日、AP通信が配信したところによると、中朝国境にある琿春市の中国の食品加工会社で働いている北朝鮮労働者たちによって生産されたサケ、ズワイガニ、イカなどの水産加工品が米国の輸入業者によってウォルマートや全米チェーンのドイツ系ホームセンター「ALDI」など米国の流通大手に納入されてきたという。同通信が運送記録を確認したところ、琿春市の業者だけで昨年に2000トンの水産加工品が米国とカナダに輸出された。トランプ米大統領は今年8月、米国企業が北朝鮮労働者を雇用したり、彼らが生産した製品の輸入を禁止する法案に署名したが、同法に抜け穴が開いた格好だ。

AP通信によると、琿春市の経済合作区内にある中国会社は北朝鮮労働者3000人余りを雇用しており、彼らの平均賃金300~365ドル(約34~44万ウォン)のうち約70%が北朝鮮政権に流れたという。同通信は、「北朝鮮労働者が受け取る賃金のほとんどは北朝鮮に渡される」とし、「これは米国の消費者が知らないうちに核兵器を開発する金正恩(キム・ジョンウン)政権を支援したことを意味する」と指摘した。

一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは6日、国連の北朝鮮制裁調査団が北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源であると判断した北朝鮮、中国、マレーシアなどの企業57社のうち43社は、未だに米国務省の制裁リストに含まれていないと報じた。例えば、中国のベスト・ウィン貿易は、今年8月にエジプト周辺海域で北朝鮮製のロケットや手投げ弾3万発を輸送する途中、エジプト当局によって押収された北朝鮮船舶「チソン号」を所有する輸送業者だが、国務省の制裁リストには含まれていなかった。北朝鮮の偵察総局が運営しながら、軍事部品を北朝鮮に供給するマレーシアのグローコムも制裁対象から落ちている。