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「北朝鮮船舶臨検に軍事力を使用」、米国が制裁決議案を公開

「北朝鮮船舶臨検に軍事力を使用」、米国が制裁決議案を公開

Posted September. 08, 2017 07:49,   

Updated September. 08, 2017 08:58

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米国が、北朝鮮を完全に封じ込め、短期間で追いつめることができる史上最強の国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議案の採択を推進している。新たな制裁決議案には、国連加盟国が北朝鮮船舶を公海上で臨検する時、軍事力まで使えるよう許可する内容が含まれた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を初めて国連制裁の対象となり、北朝鮮に対する石油の禁輸や海外への労働者派遣の全面禁止など、北朝鮮を圧迫するすべてのカードが含まれた。

国連の米代表部は6日、このような内容が含まれた決議案素案を異例にも報道機関に公開し、素案通過の最大の障害である中国とロシアを圧迫した。6日、フォーリン・ポリシーやAFP通信などによると、米国は新たな制裁決議案の素案をすでに14の安全保障理事会理事国に回覧させた。

素案で最も注目される部分は、安保理が、制裁を違反した貨物用船舶に対して、「必要なあらゆる手段を動員して」運航を禁止して捜索できるという内容だ。国連憲章42条の「軍事的制裁」までではないが、41条の「非軍事的制裁」の実効性を保障する水準の軍事力の使用を許可するということだ。北朝鮮国籍の商船が臨検を拒否する場合、発砲まで許可したと解釈され、北朝鮮の強い反発が予想される。

決議案には、金委員長を制裁対象とし、海外訪問を禁止し、海外の秘密財産を凍結すると明示されている。金委員長は昨年7月、人権侵害の疑いで米国の独自制裁名簿に含まれたが、国連安保理の制裁対象に指定されるのは初めて。金委員長のほかに黄炳瑞(ファン・ビョンソ)労働党副委員長など北朝鮮の幹部4人も制裁名簿に載った。

また、決議案には、△北朝鮮への石油の禁輸、△海外への労働者派遣の禁止、△繊維および衣類輸入の禁止など、中国とロシアの反対で実行できなかったほぼすべての内容が含まれた。北朝鮮が外貨を得る道を事実上、完全に遮断する方針だ。

トランプ米大統領は6日、中国の習近平国家主席と45分間、電話会談をした内容を公開し、「習主席は、(北朝鮮と関連して)何かすることを望む。私たちは習主席がそれをできるかどうか注目する」と述べ、中国が石油輸出の段階的停止などある種の決断を下した可能性を示唆した。中国商務省は7日、定例会見で、「中国が北朝鮮に対する石油輸出の停止を考慮しているのか」という質問を受けると、「中国は、国連安保理の北朝鮮に対する制裁決議案を順守し、最善を尽くして国際的な義務を果たしてきた」とし、原則的だが肯定的に回答した。

ムニューシン米財務長官は6日、11日に予定された採決で追加制裁が失敗に終われば、北朝鮮と取引する者は誰であれ直ちに取引を中止し、独自制裁を加えることを明らかにした。中国が決議案にサインしない場合、全面的な「二次的制裁」(セカンダリー・サンクション)に乗り出すことを予告したのだ。



周成河 zsh75@donga.com · 朴庭勳 sunshade@donga.com