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米安保ライン、対北軍事オプション「トーンダウン」

米安保ライン、対北軍事オプション「トーンダウン」

Posted August. 15, 2017 09:40,   

Updated August. 15, 2017 10:03

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連日、北朝鮮に対する軍事対応を警告してきたトランプ米政権の中心的な安保当局者が13日(現地時間)、「対話」と「外交」を強調し、緊張の調節に乗り出した。トランプ大統領も、中国の習近平国家主席との電話会談後、北朝鮮に対する攻勢をしばらく中断しており、両国間である種の合意があったという観測も流れている。

マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は同日、ABC放送に出演し、「10年前より戦争に近づいたとしても、1週間前より近づいたとは考えない」と述べた。トランプ大統領の発言で軍事的緊張がさらに高まったという批判に反論し、現在の状況は一触即発の軍事衝突の危機ではないという説明だ。

そして、「米国と同盟国、責任ある国家の努力が必要だ」とし、外交的解決策の重要性を強調した。また、「私たちは莫大な軍事力を保有しており、米軍は常に準備ができている」としつつも、「軍事力の目的は、平和と戦争を防止すること」とし、「予防戦争」の可能性について言及した5日の発言から後退した。

米中央情報局(CIA)のポンペオ長官も同日、米CBSニュースとのインタビューで、「現在(北朝鮮に対する軍事的対応が)起こる緊迫した危機になく、北朝鮮の攻撃が差し迫ったわけではない」と断言した。そして、「トランプ大統領は、北朝鮮の不良指導者に過去の時代の戦略的忍耐は終わったことを伝え、中国など影響力を発揮できる関係国と連絡を取っている」と付け加えた。

ティラーソン国務長官とマティス国防長官も、13日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿文で、「米国は、北朝鮮の脅威を促進させた『戦略的忍耐(strategic patience)』から『戦略的責任(strategic accountability)』に方向転換している」としつつも、「北朝鮮と交渉する意向がある」と対話の可能性を開いた。そして、「平和的圧力キャンペーン」を続けていくという従来の立場を再確認し、米国が北朝鮮の政権交代や韓半島の統一、非武装地帯の北朝鮮側での米軍駐留などを追求しないと線を引いた。

 

北朝鮮のグアム攻撃計画の発表に続き、トランプ大統領の「炎と怒り」発言などが出て、韓半島戦争危機説が広がったことを受け、局面管理に乗り出したと見える。トランプ大統領の戦争も辞さないという発言が中国を動かしたという信号でもある。

米紙ニューヨーク・タイムズは、「トランプ大統領は、歴代米大統領の中で初めて平壌(ピョンヤン)の野蛮で秘密の独裁者が主導する対立で『ワイルドカード』(状況を悪化させることも改善することもできる変数)となった」と分析した。米外交問題評議会(CFR)のスコット・スナイダー上級研究員は、「金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が肯定的に反応すれば、トランプ大統領は彼の『ベストフレンド』になることもできる」とし、「第2の朝鮮戦争で終わる可能性同様、トランプ大統領と金委員長の『ハンバーガー首脳会談』で終わる可能性も高い」と見通した。



朴湧 parky@donga.com