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LG、中価格フォン「Q6」を公開…スマホのラインナップを拡大

LG、中価格フォン「Q6」を公開…スマホのラインナップを拡大

Posted July. 11, 2017 09:49,   

Updated July. 11, 2017 09:55

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LG電子が50万ウォン台の中価格製品「Qシリーズ」で、スマートフォンの業績反撃に乗り出した。LG電子ではこれまでなかった価格帯の製品である。プレミアムスマートフォンの価格は負担になり、実利型(廉価版)スマートフォンでは、何か物足りなさを感じていた顧客に選択の幅を広げてくれる戦略である。

LG電子は、Qシリーズの初製品「Q6」を11日に公開し、早ければ来月発売すると、10日明らかにした。Q6は、LG電子が年明けに発売したG6とデザインや機能面で多く似ている。G6と同様に、ディスプレイの比率が18対9となっている。画面サイズは、5.7インチだったG6よりも小さい5.5インチである。画面を正方形で2分割して、動画やインターネットなどを同時に利用するマルチタスクにも対応する。3つの色で、価格は50万~60万ウォン台に設定される予定だ。

LG電子は、80万~100万ウォン台のプレミアムスマートフォン「Gシリーズ」とVシリーズ、30万ウォン台の低価格スマートフォン「Kシリーズ」とXシリーズのみを販売してきた。

LG電子がラインナップを増やして「多作」戦略に出た理由は、顧客確保により有利だという判断からだ。三星(サムスン)電子もギャラクシーAシリーズという中価格製品で、新興市場などで相当効果を上げている。電子業界の関係者は、「G6やV20の価格が負担になる顧客に対して、LGはその代案を提示できなかった。三星電子がすべて持っていった中価格市場で、LG電子も真っ向から競争するという意味だ」と話した。

Qシリーズは、LG電子の新しい戦略が成功するかどうかを決める製品としても注目を集めている。LG電子は昨年7月、MC事業本部の大々的組織再編後、「フラットフォーム戦略」を採用した。フラットフォーム戦略とは、既存のラインナップの大きな枠組みは維持するものの、バッテリーやメモリなどの特定機能に変化を与えて、新製品開発とマーケティング費用の出血を減らそうということだ。主に自動車メーカーが使ってきた戦略である。

LG電子が先月、G6のメモリ容量のみを変えて、G6プラスやG6・32ギガバイト(GB)などの準プレミアム級の2つのモデルを発表したのがこの戦略である。Qシリーズも同様にG6を母体に誕生した製品といえる。

KB証券のキム・ドンウォン・リサーチセンター企業分析チーム長は、「Q6は、G6の部品WPそのまま使用し、ディスプレイサイズだけを小さくした商品なので、研究開発費がほとんどかからない。コストの面でフラットフォーム戦略がLG電子には効率的だ」と分析した。

LG電子MC事業本部は、昨年1兆2000億ウォンの営業赤字を出したことで、体質を根本的に改善するための新製品や戦略的方向性について悩んできた。その結果出てきたものが、前作のG5より革新性は見せなかったものの、基本に忠実なG6だった。これと共に、最小のコストで最大の顧客層を確保するための製品ラインナップの多様化とプラットフォーム戦略を徐々に可視化している。

このような戦略の成果が反映される第3四半期(7~9月)は、LG電子MC事業本部の業績も改善するものと業界では見込んでいる。キム・チーム長は、「低価格モデルであるKシリーズとXシリーズは、ブラジル、インド、中南米などの新興市場で業績が良い。Q6も下半期のプレミアムスマートフォンの発売まで需要があるだろう」と見込んだ。

KB証券は、第2四半期に1000億ウォン前後の赤字を出したLG電子MC事業本部が、第3四半期は300億~400億ウォンへと赤字幅を減らすだろうと予想した。



金哉希 jetti@donga.com