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三星が「第4世代Vナンド」の量産を本格化、半導体トップの座を固める

三星が「第4世代Vナンド」の量産を本格化、半導体トップの座を固める

Posted June. 16, 2017 08:35,   

Updated June. 16, 2017 08:37

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グローバルナンド型フラッシュ市場で独走を続けている三星(サムスン)電子が、「第4世代(64段)256ギガビット(Gb)の3bitVナンド型フラッシュ」の量産を本格的に開始した。 「トップの座を固める」ための取り組みと言える。

15日、三星電子は、今年からナンド型フラッシュの全体生産量の半分以上を第4世代Vナンドに集中すると発表した。ナンド型フラッシュは、メモリ半導体の一種であり、Dラムとは違って、電源を切ってもデータが保存される特徴がある。そのため、スマートフォンなどのモバイル機器と次世代大容量記憶装置「ソリッドステートドライブ(SSD)」などに主に使われる。三星電子は、サーバー、PCなど第4世代Vナンドの適用製品群も大幅に拡大する計画だ。

三星電子側は、「1月にグローバルB2B(企業間取引)客に限定的に供給してきた第4世代256GbVナンドを、消費者向けSSD、メモリカードなどに本格的に拡大し、生産の割合も大幅に増やしてグローバル需要増加に対応する計画だ」と明らかにした。

現在、「グローバル半導体市場の大勢はナンド型フラッシュだ」ということに異存はない。ウェアラブル、ビッグデータ、モノのインターネット(IoT)、自律走行車など、第4次産業革命時代の主要キーワードと言われている新技術はすべて、相当な量の半導体を必要とするからだ。グローバル半導体企業各社が我先にDラムからナンド型フラッシュへと生産品を切り替えているのもこのためである。

半導体業界の関係者は、「今年から半導体業界の超長期的好況を意味する『スーパーサイクル(Super Cycle)』に差し掛かっていることを受け、メモリ半導体需要が大幅に増加しており、ナンド型フラッシュの成長は独歩的だ」と話した。市場調査機関「IHSマークイット」によると、2020年まで、ナンドフラッシュ市場は年平均6.1%と急成長するだろうと予想される。三星電子は、第4世代(64段)256GbVナンドの量産を開始することで、東芝、ウェスタンデジタルなど、競合他社との技術格差をさらに広げることができるようになった。

三星電子のVナンドは、情報を保存する空間であるセル(Cell)を、平面ではなく、垂直に積む方式である。同じ空間に一戸建て住宅を複数戸建てるよりも、マンション一棟を建てて、情報保存の効率性を高めたと考えると理解しやすい。ただ段数が高くなるほど、全体の構造がねじれたり最上階と最低階のセルの特性に差が生じたりするなどの問題が発生するので、高い技術力でそれを支えなければならない。

三星電子は、「『超高集積セル構造・工程』『高速動作回路設計』などの技術を適用して、既存の第3世代(48段)の製品に比べ、速度と生産性、電力効率などをすべて30%以上向上させた」と強調した。

三星電子は早ければ今月末から本格稼動を開始する京畿平沢(キョンギ・ピョンテク)にある半導体工場で、第4世代(64段)256GbVナンドの量産を開始するという。三星電子が2年間で約15兆6000億ウォンを投資したこの工場は、敷地面積だけでもサッカースタジアム400個を合わせた289万平方メートル(約87万4000坪)に達する。単一半導体生産ラインとしては史上最大規模といえる。現在は生産ラインの試験運行の段階にある。

三星電子メモリー事業部フラッシュ開発室のキョン・ゲヒョン副社長は、「半導体チップ一つに1兆個以上の情報を保存する『1テラ(Tera)ビットVナンド」時代を繰り上げるために、役員や従業員が一丸となって革新的技術開発に取り組んでいる」と語った。



徐東一 dong@donga.com