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アップルが人工知能スピーカー「ホームポッド」を公開、本格化するIoT主導権争い

アップルが人工知能スピーカー「ホームポッド」を公開、本格化するIoT主導権争い

Posted June. 07, 2017 08:59,   

Updated June. 07, 2017 08:59

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アップルが初の人工知能(AI)スピーカー「ホームポッド(HomePod)」を公開して、アマゾンやグーグルが先取りしているスマートスピーカー市場に挑戦状をたたきつけた。グローバル恐竜メーカーのモノのインターネット(IoT)市場の主導権を巡る争いが加熱され、韓国語のAIサービスを披露した国内情報技術(IT)業界も緊張している。

アップルは5日(現地時間)、米カリフォルニア州サンノゼメケナリーコンベンションセンターで開かれた世界開発者会議(WWDC)で、音声秘書「シリ」を搭載した家庭用スピーカー「ホ-ムポッド」を披露し、12月に発売すると発表した。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「ホームポッドは信じがたい知能を持っている。本当に素晴らしくて新しいAIスピーカーになるだろう」と自信を示した。

アップルはすでに、アマゾンとグーグルがスマートホームスピーカー市場の95%を占めている状況で、遅れて市場に参入した。しかし、4000万曲の音源が保存されたアップルミュージックと、2011年にアイフォーンで初披露された後、7年間アップグレードを続けてきた音声秘書「シリ」など、差別化されたユーザー体験を通して迅速に追いつけるという自信を見せている。アイフォーンやアップルウォッチなどの既存の人気機器との連動性も強みとなっている。

アップルグローバルマーケティングのフィリップ・シラー上級副社長は、「アップルミュージックとシリとを合わせたものがホームポッドだ」と主張し、「ホ-ムポッドを『音楽学者(musicologist)』に仕上げた」と強調した。2000年代、携帯音楽サービス時代を率いたアイポッドのように、家庭内音楽サービスを主導するという狙いがうかがえる。

ホームポッドは、高さ172ミリ、直径142ミリの円筒形ボディに、アイフォーン6に搭載されたA8チップ、7つのツイッター(高音スピーカー)と4インチウーファー(低音スピーカー)が内蔵されている。音響自動調整センサーは、室内空間や物を分析して最適のサウンドを追求する。アップルミュージックと連動して、ユーザーの好みに合った曲を聞かせ、メッセージ確認、天気やニュース検索、翻訳など様々な機能を実行できる。機器内部には、6つのマイクが内蔵されていて、ユーザーの声をより正確に分別できる。価格は349ドル(約39万ウォン)に策定された。

音声秘書スピーカーは、すべての家電とIT機器が接続されるモノのインターネット時代に、これらを制御する中心的役割を果たす可能性が高い。市場調査会社「ガートナー」によると、グローバル音声認識スピーカーの市場規模は、2015年の3億6000万ドルから年平均40%以上ずつ成長して、2020年は21億ドルの水準に膨らむものとみられる。

先頭走者のアマゾンは2014年、人工知能秘書「アレクサ」を基盤にホームスピーカー「エコ」を発売して市場を先取りしたのに続き、先月は、既存製品にタッチスクリーンを搭載した後続作「エコショー」を披露した。アレクサの基盤技術を公開して連動サービスと生態系を広げる戦略を繰り広げている。

グーグルは昨年10月、グーグルアシスタントを適用したスピーカー「グーグルホーム」を発売した。最近、ユーザーが必要とする前に、保存された日程や航空便などを事前に知らせる「先制的サービス」と携帯電話に保存された連絡先を見つけて通話できる音声通話機能などを更新して、利便性を高めている。

競争相手はさらに増えるものとみられる。三星(サムスン)電子が買収したハーマンカードンは、マイクロソフト(MS)の音声秘書「コルタナ」を基盤にしたスピーカー「インボーク」を今秋発売する方針だ。三星電子が自社のAI音声秘書「ビックスビ」を適用したスピーカーを発売する可能性もある。

国内メーカー各社も、グローバルAI秘書の韓国進出が本格化する前に競争力を確保するために急いでいる。SKテレコムが昨年9月、音声認識基盤AIスピーカー「ヌグ(誰という意)」を発売後、KTが「ギガジニ」を披露して、両社が競合している。「ヌグ」は先月、発売から7ヶ月間で販売台数が10万台を突破し、KTのギガジニも同様に月1万〜2万台ずつが地道に販売され、今月末までの累積販売台数は10万台と予想されている。ネイバーは、日本のメッセンジャー子会社「ライン」と一緒に、AIスピーカー「ウェーブ」を開発して、今夏の発売を控えている。カカオも同様に、今年第3四半期以内にAIスピーカーを発売する計画だ。



申東秦 shine@donga.com · 金哉希 jetti@donga.com