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三星半導体、「24年間のインテル牙城」を壊す

三星半導体、「24年間のインテル牙城」を壊す

Posted May. 03, 2017 09:04,   

Updated May. 03, 2017 09:05

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三星(サムスン)電子が、世界半導体市場の伝統的強者と言われているインテルの牙城を壊すことができるだろうか。今年第2四半期(4〜6月)に三星電子の半導体売上が史上初めて、首位となっているインテルを超えるかもしれないという予測が出た。インテルは半導体市場関連調査が始まって以来、一度もトップの座を奪われたことがない。米市場調査会社「ICインサイツ」は1日(現地時間)、報告書を通じて、「DラムとNAND型フラッシュなどのメモリー半導体の価格が、今年第2四半期まで現状を維持するか増加することになれば、三星電子がインテルを抜いて世界半導体市場首位につくだろう」と明らかにした。

ICインサイツは今年第2四半期に、三星電子は売上149億4000万ドル(約17兆316億ウォン)を記録するだろうと予測した。インテルの予想売上144億ドルより5億4000万ドル(約6100億ウォン)が高い数値だ。

●Dラム、NAND型フラッシュの価格上昇要因

三星電子は、グローバル半導体市場で毎回、PC用中央処理装置(CPU)市場で圧倒的競争力を誇るインテルの壁を越えることができなかった。インテルは1993年、486プロセッサを発売後、24年間、半導体業界首位の座を守ってきた。1993年当時、三星電子のグローバル半導体市場のランキングは7位、その後三星電子は毎年、順位を縮めて2006年は2位についたが、10年間、毎回、インテルの次の順となっていた。

ICインサイツは、「三星電子が売上でインテルを超えることになれば、三星電子だけでなく、グローバル半導体市場の競合他社にも有意義な出来事として記録されるだろう」と明らかにした。

三星電子の主力製品であるDラムとNAND型フラッシュなど、メモリー半導体市場の価格上昇要因が大きかった。Dラムの場合、昨年第1四半期(1〜3月)の平均価格は2.63ドルだったが、今年第1四半期は3.83ドルにまで上昇した。約46%が高くなった数値だ。昨年第1四半期は2.79ドルだったNAND型フラッシュは、今年第1四半期は35.8%高の3.79ドルで取引された。三星電子がグローバル市場シェア首位となっているDラムとNAND型フラッシュの価格が急上昇したおかげで、全体売上が大幅に増えたのだ。昨年第1四半期までは、インテルの売上高は131億1500万ドルで、三星電子(93億4000万ドル)に比べて約40%高かった。

半導体業界の関係者は、「グローバル半導体市場がモバイル中心に再編され、PC向けCPUで強みを持つインテルの牙城が崩れるだろうという予想が初めて現実化している」と話した。

●システムLSIの役割も少なくない

三星電子は、今年第1四半期に半導体事業だけで6兆3100億ウォンの営業利益を上げた。全体営業利益(9兆9000億ウォン)の約64%に相当する数値であり、史上最大といえる。

ICインサイツの分析のように、Dラム、NAND型フラッシュ市場価格の上昇要因も大きかったが、半導体業界では、システム半導体の役割も少なくなかったと分析している。フラッグシップ、スマートフォン、モバイルAPの販売拡大で、前年同期比の業績が大幅に改善されたためだ。

三星電子は今年、10ナノAP製品の供給拡大とともに、14ナノ製品を基盤にウェアラブル、モノのインターネット(IoT)製品のラインナップの多角化などにより、システム半導体市場で着実な成長を続けていく計画だ。さらに、DラムとNAND型フラッシュ価格の高止まり、大容量エンタープライズSSDとデータセンターのDラムなど、プレミアム製品の販売増加、半導体市場の「スーパーサイクル(超長期好況)」の効果などで、半導体業績は今年も着実に増えると予想される。

ICインサイツは、「今年下半期まで、メモリー半導体価格の上昇が続く場合、年間基準でも、三星電子がインテルを超え、グローバル売上首位につく可能性が高い」と見込んだ。



徐東一 dong@donga.com