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三星、QLEDテレビで8年ぶりに量子ジャンプ狙う

三星、QLEDテレビで8年ぶりに量子ジャンプ狙う

Posted March. 22, 2017 08:29,   

Updated March. 22, 2017 08:31

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三星(サムスン)電子が、「QLEDテレビ」を国内市場で発売した。8年ぶりに帰ってきたテレビ市場の成長モメンタムをつかむための新兵器だ。2009年、発光ダイオード(LED)テレビの最初の発売後、世界テレビ市場のシェアを5%ポイント以上も引き上げたように、今年はQLEDテレビで「量子ジャンプ」を狙う。

三星電子は21日、ソウル江南区(カンナムグ)にあるラウムアートセンターで記者懇談会を開き、1月、米ラスベガスでの国際家電見本市(CES)2017」で公開したQLEDテレビの9つのモデルの販売開始を発表した。

舞台に上がった三星電子の金炫奭(キム・ヒョンソク)映像ディスプレー事業部長(社長)は、「QLEDテレビを皮切りに、テレビを巡る既存の概念を完全に再定義したい」と宣言した。

三星電子がこのように自信に満ちているのは、量子ドット技術への信頼のためだ。量子ドットとは、光に当たると、それぞれ異なる色を出す量子をナノメートル単位で注入した半導体結晶をいう。これを基盤にしたのがQLEDテレビだ。三星電子は、液晶表示装置(LCD)の後を継ぐ次世代テレビディスプレイとしてQLEDを選び、マーケティングに力を入れている。

電子業界では、三星電子が「市場首位」のタイトルを活用して、再びテレビパネルのパラダイムを変えることができるかどうかに注目している。2009年にLEDテレビを初めて発売した時を連想させるという評価も出ている。

三星電子は2009年1月、CESでLEDテレビを業界では初めて発表した。2010年は22.1%だった三星電子の世界テレビ市場でのシェアは、2012年は27.2%にまで上昇した。電子業界の関係者は、「テレビ市場の競争はあまりにも激しく、シェアを0.1%ポイント引き上げることも容易ではない。2年間で5%ポイント以上のシェアを引き上げたのは、今も意味ある成果と言われている」と話した。三星電子はこの成果をもとに、現在まで28.0%の市場シェアを維持している。11年連続での世界首位といえる。

電子業界の関係者は、「当時売られたLEDテレビの交換時期に合わせて発売したのが、ほかならぬQLEDテレビだ」と説明した。彼は、「通常、テレビの交換サイクルが8〜10年であることを考慮すれば、8年ぶりに帰ってきた貴重な成長モメンタムといえる」と付け加えた。

テレビの買い替え需要を刺激する要素はもう一つある。最近、画質基準がフルHDから超高画質(UHD)に急速に切り替えられている。テレビで見られるオンライン基盤のコンテンツ消費量が、爆発的に増えたのも、「新型テレビ」を購入したいというニーズを高めている。

三星電子は同日、QLEDテレビこそ、現存製品の中では唯一に、「カラーボリューム100%」を表現できるテレビであることを重ねて強調した。カラーボリュームとは、明るさに応じて変わる微細な色の変化までを正確に測定する新しい画質基準だ。カラーボリューム100%を表現したら、どのような明るさにおいても、色あせしたり、つぶれる現象なしに自然色とほぼ同じ色を具現できるという意味だ。

QLEDテレビは、家中のどこに設置してもナチュラルなデザインだ。複雑に絡んだ複数の線を、「透明な光ケーブル」一つで置き換えて、テレビ周辺の複数の機器をすべてつなげることができる。壁掛けテレビの場合、「密着ウォールマウント」のデザインで、テレビと壁の間の隙間をほとんどなくした。

カーブド形態の「Q8」シリーズは、65インチが704万ウォン、55インチが485万ウォンだ。フラット型「Q7」は、65インチが604万ウォン、55インチが415万ウォンだ。



金志炫 jhk85@donga.com