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シリコンに代わって紙で電子回路を製作、KAISTチームが開発

シリコンに代わって紙で電子回路を製作、KAISTチームが開発

Posted November. 25, 2016 08:22,   

Updated November. 25, 2016 08:25

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国内研究チームが、紙をシリコン(Si)基盤のように活用できる技術を開発した。電子回路価格の引き下げだけでなく、電子回路の生産や破棄過程で起きる環境問題も同様に大幅に減るものと期待される。

KAIST物理学科のチョ・ヨンフン教授の研究チームは、ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)単位の超小型半導体素子を紙上に結合できる技術を開発したと、24日明らかにした。

従来の電子回路は、その大半がシリコン素材の基板上に構成されている。回路構成のためには、表面を溶かす化学工程が必要であり、製造工程で環境問題を引き起こしかねない。寿命の尽きた電子回路のチップを廃棄する時も、環境問題を考慮しなければならない。

研究チームは、紙上に幅500ナノメートルサイズの超小型光素子を乗せて作動させることに初めて成功した。光素子は、光を感知する素子であり、表面の荒い紙上に載せておけば、光が散乱し、正しく作動できないと思われてきた。チョ教授チームは実験を通じて、紙の表面の繊維(セルロース)が光素子のサイズより小さければ、この上に光素子を乗せても高い性能を示すことを突き止めた。

チョ教授は、「電子製品の需要が増えたことを受け、交換周期も短くなり、破棄しなければならない電子回路の量も急増している」と言い、「今回開発したのは、安価な紙と高性能光素子とを結合させたものであり、環境にやさしい上、価格も安い」と明らかにした。この研究結果は、材料分野の国際学術誌「アドバンストマテリアルス」の17日付に掲載された。



ソン・ジュンソプ記者 joon@donga.com