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スマートフォンをかざせば映画一本が3秒で無線伝送

スマートフォンをかざせば映画一本が3秒で無線伝送

Posted October. 19, 2016 07:36,   

Updated October. 19, 2016 07:52

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10センチ以内の近い距離で、ギガ級大容量データを簡単に伝送できる技術が開発された。ノートパソコンやスマートフォンにケーブルを繋げなくても、1GB(ギガバイト)分量の映画を3秒で伝送できる。

韓国電子通信研究院(ETRI)は、10センチ以内の距離で1秒当たりに3.5Gb(ギガビット)で情報を伝送できる超高速近接通信技術「ジング(Zing)」を開発したと、18日明らかにした。「ジング」とは、英語圏では極めて速いスピードで通り過ぎる物体を表現する擬声語だ。

ジング技術は、60GHz(ギガヘルツ)帯域の超高周波を活用したおかげで、従来の近距離無線通信(NFC)技術より、伝送速度が8000倍以上も早い。この周波数帯域は、無料で使用できる。ETRIは、超高周波送受信技術、専用アンテナと読取り機、チップ技術を一緒に開発した。

ジング技術を適用すれば、ケーブルでつなげたり、USBを差し込まなくても簡単に大容量データをやり取りすることができる。10センチ以内の距離でだけ情報が伝わるので、Wi-Fiなどの別の無線通信に比べ、ハッキングリスクも少ない。

テレビや冷蔵庫などの家電製品や自動車の画面、ショッピングモール、地下鉄、キオスクにも活用できる。今のところ、キオスクを通じてデータを受け取るためには、外付け装置を機器に取り付けなければならない不便がある。

ETRIは、歯科医療機器メーカーである「グッドドクターズ」と一緒に、ジング技術が融合された医療用機器を開発する予定だ。歯科で口腔を撮影したX線写真を、医師用コンピューターに送るのに使われる装置だ。また、ジング技術開発に共同研究機関として参加した民間企業「コープ」は、多様な事業モデルに適用するチップやモジュールを追加開発する予定だ。

ETRIのキム・ヨンジン移動応用研究部長は、「現在、国際電気電子技術者協会(IEEE)で詰めの協議が行われているので、ジングが標準に選ばれる可能性が高い」と言い、「国際スタンダードに採用されれば、超高速近接通信を使うすべての電子機器に適用されるので、事業化の足掛かりができるだろう」と話した。



변지민 ピョン・ジミン東亜サイエンス記者 동아사이언스기자here@donga.com