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大韓航空、韓進海運への600億ウォン支援をまたもや延期

大韓航空、韓進海運への600億ウォン支援をまたもや延期

Posted September. 10, 2016 07:10,   

Updated September. 10, 2016 07:58

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韓進海運発物流大乱を収拾するための韓進グループへの緊急資金支援が、ややすれば白紙化される危機に置かれている。韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長による400億ウォン規模の私財拠出は週明けに行われる見込みだ。

大韓(テハン)航空は8日に続いて9日も取締役会を開き、韓進海運の海外ターミナル持分や債権などを担保に、600億ウォンを貸すことについて議論したが、結論を出さなかった。大韓航空の関係者は、「取締役会が支援案件を否決させたわけではなく、10日に再び議論することになった」と伝えた。

趙会長が拠出した400億ウォンは、韓進海運の複数の船舶の荷役作業の再開にははるかに足りない金額だ。これは9日(現地時間)午前に開かれる米ニュージャージー連邦破産裁判所の追加審理にも影響を及ぼしかねない。米連邦破産裁判所は7日(現地時間)、韓進海運の破産保護申請を臨時承認し、9日まで、資金調達計画を提出するよう命じている。資金調達計画がずさんな場合、破産保護は受け入れられず、米国で船舶が再び抑留されることもありうる。

大韓航空取締役会での重要焦点は、背任の可能性が浮き彫りになりかねないということだった。企業回生手続き(法定管理)に入った韓進海運は、大韓航空や趙会長が1000億ウォンを支援しても、回生可能性が不透明な状態だ。取締役会は、資金執行を勝手に決定すれば、株主たちから背任容疑で訴訟を起こされかねないことを懸念している。法曹界によると、資金の回収如何とは関係なく、損をする危険性を知っていながら、経営的判断を強行すれば、背任と判断される可能性が高い。

韓進海運の法定管理を担当しているソウル中央地裁破産部の関係者は、「政府が持続的に圧迫してきただけに、大韓航空の資金支援について検察が刑事起訴をする可能性は低い」としながらも、「しかし、株主たちの民事訴訟提起の可能性があるので、大韓航空の悩みも理解できる」と話した。

韓進海運は8日午後5時基準で、コンテナ船73隻、バルク船16隻の計89隻の運航に支障が起きている。韓国貿易協会に寄せられた被害だけでも、計258件(256社)で、被害金額は1億1100万ドルと集計された。

一方、韓進海運の代わりに、米州航路に投入された現代(ヒョンデ)商船の最船舶が9日午後11時、釜山(ブサン)港を出港した。この船舶は4000TEU級(1TEUは約6メートルの長さのコンテナ1個分)で、10日、全羅南道光陽(チョルラナムド・クァンヤン)を経て、20日、米ロサンゼルスに到着する予定だ。三星(サムスン)やLGなど、国内荷主の物量が60%ほどであるという。現代商船は、米州航路に代替船舶4隻を投入して、来週から毎週木曜日に国内輸出物量を運ぶ予定だ。



김창덕기자 キム・チャンドク記者 drake007@donga.com