三星電子・無線事業部の高東眞(コ・ドンジン)部長はこの席で、「三星パスを利用すれば、従来の公認認証書やOPT、セキュリティカードなどの面倒な手続きを簡素化できるので、金融取引の新しいパラダイムが開かれるだろう」と語った。
ウリ銀行やKEBハナ銀行の場合、公認認証書の暗証番号やセキュリティカードの入力段階を、虹彩認証で代えさせる。新韓銀行は、虹彩認証を通じた簡単ログインサービスを先に披露後、振替取引や新規商品加入などへとサービスを拡大していく予定だ。高社長は、「海外でも、シティ銀行やバンクオブアメリカ、USバンクなどと、虹彩認識モバイルバンキングサービスについて協議している」と言い、「三星ペイと連動されている国内外350余りの銀行と地道に協議していく予定だ」と語った。
高社長は一部から持ち上がっている虹彩認識技術のセキュリティ性を巡る懸念についても、「問題など全くない」と強調した。氏は、「虹彩は現存するバイオ情報の中では最高のセキュリティ性を誇っており、コピー自体が不可能だ」とし、「虹彩情報はスマートフォン内の、誰をもハッキングできない安全なスペースに保存されるので、心配しなくてもいい」と主張した。
三星電子が2日(現地時間)、米ニューヨークでギャラクシーノート7と虹彩認識技術を初めて公開した直後、「虹彩情報は一度流出すれば、一生問題になりかねない」という懸念が出ている。
高社長は同日の行事で、中国でギャラクシーノート7・128GBモデルの販売を検討していることも口にした。氏は、「中国の地元メーカー各社が大容量内蔵メモリーを搭載したプレミアムスマートフォンで攻撃的マーケティングを行っていることへの一種の対応戦略ともいえる」と説明した。これまで、三星電子はギャラクシーノート7は64GBの単一モデルだけを販売すると明らかにしてきた。
서동일기자 ソ・ドンイル記者 dong@donga.com