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グアムやサイパンでも韓国の5Gを利用できる

グアムやサイパンでも韓国の5Gを利用できる

Posted March. 08, 2019 08:15,   

Updated March. 08, 2019 08:15

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通信大手3社が、グアム、サイパン、日本など、韓国人に人気の観光地を先取りするために我先に乗り出している。ゼロサムゲームになった韓国国内市場での競争を超えて、新たなニーズを探すという意志だ。「国内並み」を打ち出した料金プランが出てきたのに続き、直接現地の5世代(5G)サービス基盤を整えるという目標も出た。

SKテレコムの朴正浩(パク・ジョンホ)社長は7日、グアム現地の主要通信会社IT&Eの本社でジェームズ・オーラキング最高経営責任者(CEO)とグアム・サイパンで5Gサービスを披露するために協力することに合意した。これに先立って昨年6月、SKテレコムは、この会社に約350億ウォンを投資した。出張・観光客を中心に、今後生まれる5G需要に先制的に対応するという意味だ。地元の観光庁によると、グアム、サイパンは2017年基準で、韓国人の観光客が年間100万人を超えるほど人気訪問地に挙げられる。

SKテレコムは、既に昨年9月、国内で利用する料金制のデータをそのまま使える「Tグアム・サイパン国内でのように」サービスを開始するなど、グアム・サイパン市場に力を入れている。実際、この6ヶ月間、この地域ではSKテレコムローミング利用者のデータ利用量が、サービス開始前の6ヶ月比8倍に伸びたと、SKテレコムは明らかにした。

データローミングだけでなく、音声通話を海外でも国内と大差なく使用できるサービスも、最近我先に発売している。

SKテレコムは昨年12月、データローミング料金制に加入するだけで、データ基盤の音声通話を無制限にできる「バロ(baro)」サービスを出した。KTは、24カ国で海外ローミング時の音声通話料を国内並み(1秒=1.98ウォン)に合わせた。LGユープラスは今年1月、中国、日本を対象に、既存のデータローミングプランに1000円さえ追加すれば、音声通話を無制限にできる「一日中音声・データ心配のないローミング」プランを発売した。

このように、通信大手3社が海外現地市場の先取りに積極的に乗り出した理由は、国内モバイル通信市場が加入顧客をこれ以上増やせない飽和状態に直面しているからだ。2018年7月時点で、国内モバイル通信市場のスマートフォン加入者数は、すでに総人口を超えている。

国内通信料金の引き下げによるモバイル通信各社の収益悪化の側面もある。昨年、通信業界は、データ料金制を全面的に見直して、平均料金当たりに提供されるデータ量を増やしたことがある。同じ使用量基準で、平均1万ウォン以上の料金引き下げが実現したというのが業界の評価だ。昨年11月基準で、加入者数が約2000万人を記録した「25%料金割引」制度も負担となっている。

海外旅行の際、USIMチップだけを取り替えて、現地のモバイル通信会社のサービスを利用する顧客が増えていることも働いた。一般的に通信会社のローミングコストに比べて約20〜30%安価な現地のUSIMチップやポケットWi-Fiへの好みが高まり、主要観光地では関連市場が急成長している。

通信業界の関係者は、「国内でロング・ターム・エボリューション(LTE)通信コスト削減への要求は高まっている一方で、まだ5Gの収益創出までは時間がかかるのが現状である。海外現地市場にさらに積極的に乗り出さざるを得ない理由だ」と語った。


郭道英 now@donga.com