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LG「私たちはディスプレイが2つのフォルダブル」スマートフォンの勝負の手

LG「私たちはディスプレイが2つのフォルダブル」スマートフォンの勝負の手

Posted January. 17, 2019 08:54,   

Updated January. 17, 2019 08:54

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LG電子は来月、モバイル・ワールド・コングレス(MWC)のイベントで「デュアル・ディスプレイ・フォルダブル(foldable・折りたたみ式)」スマートフォンを公開する。三星(サムスン)電子が同時期にアンパックイベントで公開を予告したフォルダブルフォンとは異なり、一つのディスプレイではなく、2つのディスプレイを使った点が特徴である。販売台数基準で今年上半期に減少傾向に入ったスマートフォン業界で、高付加価値のフォルダブルフォンを巡る競争が激しくなっているという分析が出ている。

16日、電子業界によると、LG電子は2月22日からスペインのバルセロナで開催されるMWC 2019で、次期スマートフォンとして既存のプレミアムライン新製品である「G8シンキュ」と共に、デュアル・ディスプレイ・フォルダブルフォンを公開する予定だ。この製品は、折り畳めば3インチ台、広げれば7インチを超える大画面を使うことができるという点でフォルダブルフォンと似ている。しかし、一つのディスプレイを折り畳む構造ではなく、二枚のディスプレイを接続して使用するというのが違いと言える。

2つの画面を利用したフォルダブルフォンは、日本のソニー、中国のZTEなどが既に出したことがある。しかし、二つの画面の間の接続部位が厚く、広げたときに1つの画面のように自然ではなかった。電子業界の関係者は、「LG電子は2つの画面の継ぎ目部分を精巧に処理し、ユーザーの立場では、一つの大画面で見ても違和感がほとんどないように具現した」と説明した。

LG電子が、このような方法を選んだ最大の理由は価格である。業界では、200万ウォンを超えると予想される三星電子のフォルダブルフォンとは異なり、LG電子のデュアル・ディスプレイ・フォルダブルフォンは100万ウォン台である既存のプレミアムスマートフォンの価格と大差がないとみている。業界関係者は、「現在、LG電子はスマートフォン市場で劣勢に立たされているだけに、フォルダブルフォン市場での価格競争力で逆転を図っている」と分析した。

「タッチレス・インプット(touchless input・接触のない入力)」と呼ばれる新しいユーザーインターフェイスも出す。画面に直接触れずに、20~30センチ離れた手の動きを、携帯電話の前面部のセンサーが正確に認識して、タッチやスワイプなどを同じようにできる方式だ。ユーザーがどのような姿勢でも楽にスマートフォンを操作できるようにするためと分析される。LG電子は、これをフォルダブルフォンだけでなく、G、Vシリーズなどの既存のラインナップにも適用する計画だ。

LG電子は、「新製品についてはコメントできない」という立場だ。しかし、これに先立って今月8~11日、米ラスベガスで開催されたCES2019の現場での記者懇談会で、LG電子の趙成珍(チョ・ソンジン)副会長は、「フォームファクタ(ハードウェアの外観形状)の変化を通じてスマートフォン事業の変化を作っていくために準備している」として、新しい形のスマートフォンの発売を予告している。

一方、来月20日、米サンフランシスコで開催されるギャラクシースマートフォンの新製品のアンパックイベントの招待状を発送した三星電子は、連日、フォルダブルフォンの「ブームアップ」に乗り出している。招待状の発送と共に、フランス・パリのコンコルド広場に、「未来を広げ」という、折り畳み式のフォルダブルフォンの特性を暗示したハングルフレーズの屋外広告を掲げた。

三星電子のキム・ハクサン・ビジュアル開発チーム長(専務)は16日、同社のニュースウェブマガジンで、「スマートフォン・ディスプレイの構造を完全に変える新しい素材を開発し、数十万回を繰り返しても問題なく自然に折り畳むことのできる革新的な技術を導入した」とし、「小さな画面を大画面で広げたときに、使っていたアプリが切れることなくつながり、広げたディスプレイでは、一度に3つのアプリを同時に駆動できる」と説明した。

三星電子は、アンパックイベントで10周年記念作であるギャラクシーS10と共に、フォルダブルフォンを公開すると予想される。三星電子が実際に製品を公開する前に、このように詳細な説明を出すのは異例と言える。市場調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、グローバル・フォルダブルフォンの販売台数は、今年の320万台から2022年は5010万台に伸びると予想される。


黃泰皓 taeho@donga.com