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KT、エジプトのICT産業・スエズ運河に「ギガの翼」をつけた

KT、エジプトのICT産業・スエズ運河に「ギガの翼」をつけた

Posted October. 31, 2018 09:38,   

Updated October. 31, 2018 09:38

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KTが、インターネットの平均速度が韓国の5%に過ぎないエジプトで、ギガワイヤ(GiGa Wire・電話回線基盤の超高速伝送技術)の実演に成功した。 KTはまた、欧州とアジアとをつなぐエジプトのスエズ運河に情報通信技術(ICT)基盤のKTスマートインフラを構築することにした。

KTは29日(現地時間)カイロで、「エジプトのギガワイヤ開通式」を開いた。ギガワイヤとは、電話回線を基盤に毎秒1ギガビット(Gb)のインターネット速度を実現する技術だ。エジプトは都心のあちこちにピラミッド、スフィンクスのような遺跡が多く、光ケーブルの設置など、インフラ構築に制約が多い。遺跡を損なうことなく、ネットワークの速度を上げるためには、ギガワイヤ技術が不可欠だ。

KTの黄昌圭(ファン・チャンギュ)会長は同日、「一国のICT産業の成長は、ネットワークインフラと人々のニーズがかみ合った時、シナジーが大きい」とし、「10、20代の人口比率の高いエジプトでは、高速インターネット環境への渇きが高いだけに、ギガワイヤというインフラを通じて、流通・金融・セキュリティなど、すべての産業分野で技術革新を作り出すことを期待する」と語った。

KTが地元企業GGTTと交わした100億ウォン規模のギガワイヤソリューションの供給契約は、大企業と中小企業の同伴成長の成果という点で意味合いが大きい。KTは協力会社UBIQUOSSとギガワイヤソリューションを共同開発した。UBIQUOSSは、ギガワイヤのエジプトへの輸出において設備の生産と技術サポートなどを担当する。

この日の開通式でギガワイヤソリューションを適用してデモを行ったインターネットの最高のダウンロード速度は992Mbps(1秒当たりメガビット)だった。エジプトでは、車両共有サービス会社ウーバーだけでなく、さまざまな出前と中古取引関連アプリケーション(アプリ)が、若い世代を中心に積極的に使われるほどICT関連産業が発達している。しかし、インターネット環境はかなり遅れている。エジプトのインターネット速度のランキングは世界131位。毎年国別モバイル・インターネット速度を測定して公開する調査会社ウクラエによると、エジプトのインターネットの平均速度は韓国の5%、世界平均の13.6%に過ぎない。

同日KTはまた、エジプトのスエズ運河庁(SCA)とエジプト企業GGTTとスエズ運河のスマートインフラ構築のための覚書も交わした。SCAは2015年、地中海と紅海とを結ぶスエズ運河の隣に72キロ区間の新しい運河を開通後、運河周辺の敷地を工業団地や港、造船所、教育施設などを備えた複合都市として造成するために努力している。

黄会長は、「スエズ運河の有線無線通信インフラの高度化だけでなく、スマートエネルギー事業、セキュリティソリューションなどを提供する足掛かりを作った」とし、「スエズ運河のスマートシティ造成に積極的に参加する計画だ」と語った。

ギガワイヤの開通式に続いて行われた懇談会で黄会長は、「来年初めに肌に感じられる5G(第5世代モバイル通信)技術を披露したい」とし、「2019年にKTは単なるネットワーク事業者から真のプラットフォーム事業者として、具体的な姿を披露するだろう」と明らかにした。

5G技術は、バーチャルリアリティ(VR)、自律走行車、人工知能(AI)、ブロックチェーンの第4次産業革命時代のコア技術を一堂に集めて、個人や企業、公共機関に提供する通路の役割をする。最近モバイルを基盤にした産業の変化が、主に「接続」に集中してきたなら、黄会長はKTの5G技術をもとに、エネルギー・セキュリティ・メディア・ショッピングなど、さまざまな産業分野に「プラットフォーム」という屋根を付ける未来を構想している。


徐東一 dong@donga.com